Daily Archives: May 17, 2008

青年は荒野をめざす

「人生を計画する」くらい無駄なことはない、とわっしは思います。 むかしむかしイングランドのトンブリッジウエルという町でテレビを見ておったら日本の灘中学、というところの受験リポートをやっておった。 名前は「なんでもない中学」というお笑いのような名前ですが、マジな学校なのであります。わっしの日本のお友達にも何人かこの学校を出たひとがいる。 マイクを向けられて「将来、何になるんですか?」と訊かれた受験生が「トーダイの法学部に行って財務省にニューショーします」 と答えたので、わっしは椅子からずっこけたな。 なんという気の毒なガキであろう。 人生のスタートにおいてすでに人生についての誤ったイメージをバカ親に埋め込まれておる。 地図の上から見ても歴史的にも「ひねちゃった北ヨーロッパ」な連合王国には、仲の悪い3兄弟「スコットランド、イングランド、ウエールズ」が肩を突き合わせて並んでいますが、この三つの殆どなんの共通点もない3国にもふたつ共通点がある。 ひとつは「インド料理のテイクアウェイが好きである」ことで、もうひとつは 「一回戦必敗」の文化を墨守していることである。 イングランドのラグビー校という学校ではラグビーと呼ぶ球技をむかしは丸いサッカーボールでやっておった。 ある日、校庭でフォーメーションも美しく球の動きを賢く予測して流れるように動くガキ共を見ながら校長が言ったな。 「あのボール、紡錘形にすべ」 「なぜでしょう?」 「ああいう丸い素直な形のボールを使うと、生徒諸君が人生も予測できるもののように考えて教育上よろしくない」 これが「ラグビー」という競技の始まりであって、イングランド人の「人生」への考え方が良く出てます。 わっしのかーちゃんは、「自分の人生を予測してはならぬ」 とわっしと妹によく説教したものであった。 「恐れてはならぬ。実際の人生ではおまえが考えるほど悪いことは起こらぬ。 夢見てはならぬ。実際の人生ではおまえが考えるほど良いことは起こらぬ」 というのが、かーちゃんの二本立ての人生についての教えであった。 もうひとつ、「自分の人生を準備してはならぬ。その代わりに何が起こっても耐えられるだけの自己をつくればよい」と言う。 わっしらは第一回戦は必ず敗北するのだ。 第二次世界大戦における一回戦のボロ負けを見よ。 欧州大陸ではダンケルクまで押しまくられて命からがら逃げ帰り、 太平洋ではシンガポール島の西北からと決まってる日本軍に対して東北を守備するという大間抜けぶりで開戦いきなり降伏する始末。 とにかくおもいきり殴られてからトレーニングの内容を考えようとする癖は永遠に直らん。 でも、わっしは自分が育ったこの文化が好きなのであります。 いかにもバカっぽくて、わっしの性分に合っておる。 「まっ、やってみりゃいいじゃん」といういい加減さが好きなのす。 喩えて言うと22歳には大学学部を卒業していなければならない人生ほど惨めな人生はない。タイマーで測られた人生なんて、ぺやんぐソース焼きそばみたいな人生ではないか。 ちーん、享年78歳です、ごしゅーしょーさまでしたあ、いっちょあがり、ではないか。 元ザ・フォーク・クルセダーズも歌っておる。 「青年は荒野をめざす」 きみが大学生なら明日大学をやめてしまうのが一番よい。 きみがサラリーマンなら明日会社をやめてしまうのがいちばんよい。 きみが医者なら明日病院をやめてしまうのがいちばんよい。 きみが大学の研究者なら尚のこと即刻職を辞すべきである。 きみが父親なら仏陀のように家を捨ててみるというのはどうか。 きみが母親であってさえわっしは子供を捨てて旅に出ることを勧めようとするかもしれぬ。 … Continue reading

Posted in Uncategorized | 2 Comments

食物図鑑 その4 マンハッタン篇

日本人は一日ひとりあたり10グラムから20グラムの調味料保存料や着色料を摂取しているそうですが、日本のひとの「繊細な味」好みを考えると、そりゃまあそうでしょう、とわっしは思います。 よく考えてみると一年に一回どんぶり飯3杯分の保存料をかきこんでいるのと同じとも言えて、それを想像すると気持ち悪いっすけど。 自分で料理するときには、まさか調味料を使いませんが、 わっしは化学調味料はヘーキ。ときどき油断しすぎて頭の後ろが痛くなったり、舌が痺れたりしますが、だいたいにおいてキャパシティが大きい。 ニュージーランド人にしては珍しい。 わっしの嫁はんや妹やかーちゃんは全然ダメで、だからこのひとたちはニューヨークで外食、ということになると、はなはだしく行くところがセーゲンされる。 他人の3倍くらいお勘定を払うことになる。 そう。マンハッタン島は化学調味料を道路凍結防止剤にも使うのでないか、というくらい味の素な島なのである。 なんにでもかんにでも調味料がはいってます。 大手チェーンに行くとコーヒーにまで調味料を使っている。 多分、日本のひとが「繊細な味」や「深みのある色」の食べ物にこだわるせいで食品添加物をばんばん食べるのと同じでマンハッタンのひとも「都会の味」を求めるからだとわっしは思う。 わっしは添加物だけでつくったおにぎりを食べてもダイジョーブ、な丈夫な体質ですが、食べないにこしたことはないので、調味料を使わない店に行きます。 いくらわっしが「調味料舌バカ」でも使っているかどうかくらいはわかるからな。 だから以下に出てくる料理屋さんも「あんまり調味料を使わないところ」に限られます。 そーすると、すごく数が少ない。 どこへ行くか? マンハッタンでいっちゃんおいしいのはアフリカ料理屋さん。 たとえばわっしの好きなエチオピア料理であります。 エチオピアのチキンシチュー、シチューと言っても味はカレーです。 それを幽かに酸味のあるエチオピアのパンで食べる。 東京のエチオピアのひとに訊くと、町田市においしいエチオピアブレッドをつくるパン屋さんがあるそうで、そこに頼んで送ってもらえ、というとったな。 マンハッタンはタイ料理もうまいっす。 タイ料理なので当然のように化学調味料がはいってはいますが、ちょっとしか使わないですますだけの料理センスがあるところも多い。 ヤムウンセンとエビのサテ 中華街もある。 巨大で、年々膨張し続けてます。 むかしリトルイタリアだったところに出来た新しい中華街は福健省のひとたちが最近つくったもので、むかしからあるほうは広東のひと中心だそーだ。 下は以前このブログにも書いた、ニューヨークっこなら誰でも知ってる焼き餃子の店。 餃子一皿一ドルです。すごい。 サンラータン(酸辛湯)も一ドル。 この「5個一ドル」の餃子はしかし「ニューヨーク版ミシュラン」のようなアホが読む本とされている(ミシュランのポリシイは元は「くるまで行ける郊外店」なので都会にそれを適用すると自動的に成金様ご案内になってしまう、という)本を除いては、ほとんどあらゆるレストランガイドに「マンハッタンで一番おいしい餃子屋」として出ています。 (考えてみるとミシュランがまともでも餃子屋は紹介しないが….今日は土曜日だからデタラメな文章を特に許可する) ところがあまりに店がしょぼいので観光客はおそれて近寄らぬ。 わっしはガイドブック片手に「まさか、これじゃないよねえ」と言い合っている観光客を二度も見たことがあります。 なかなか良い店である。 インド料理屋はクイーンズのジャクソンハイツに行けばともかくマンハッタン島ではインド料理屋街はあるものの調味料バリバリで、あんまりおいしくない。 ベジタリアン専門のインド料理屋なら二軒ほど、すごくおいしい店があるが。 一軒はメルボルンのウィーラーズヒルにある「パラダイス」と料理が似てます。 南インド料理。 下のようにプレゼンテーションもたいへんよろしい。 … Continue reading

Posted in アメリカ, 食べ物 | Leave a comment