Daily Archives: July 13, 2008

Microsoft Baseball、あるいは笑う野球選手

わっしはまだガキンチョの頃に「Microsoft Baseball」というゲームにおおはまりにはまったことがある。わっしは当時クリケットの試合ばかりやっている健全なガキであったが、なぜかBaseballが好きなヘンタイなガキでもあって、肩の強い選手が好きであった。 ラリー・ウォーカーの熱狂的なファンだった。モンデシも好きであった。 ラリー・ウォーカーというひとはいま考えてもまことに「天才であって根性なしである」というわっしが好きなスポーツ選手の型にピタリとはまったひとだったのす。 コロラドロッキーズがやってきたある日、わっしはいつもの外野席と違うネット裏の席にかーちゃんと陣取っておった。その頃はロスアンジェルスドジャースにいたモンデシと何事か笑いながら話し合うラリー・ウォーカー。次の瞬間、お手玉していたボールをバックスクリーンに投げ込んだのす。 「げっ」とのけぞるわっし。愉快そうに微笑むかーちゃん。 主審が立つ位置からバックスクリーンに投げ込むラリー・ウォーカーの姿は、その日からわっしのスーパーマン像になった。 弓に矢をつがえて「ひょうど」放つと、あっぱれ扇の要を射抜いて、敵も味方もえびらや舷を叩いて褒めそやしたという那須与一みたいである。 カッチョイイ。 それを眺めていたモンデシが、これもバックスクリーンに投げ込んで、球場がどよめいておった。 カナダ人ラリー・ウォーカーはもともとはアイスホッケープレーヤーであって、野球など知らなかった。他人の言うところを信ずればエクスポズのスカウトが草野球でプレイするラリー・ウォーカーに眼を付けた頃は、まだ投手が投げるボールは全部ストライクだとルールを誤解していて、どんなくそボールでもとびついてヒットにしていたそうである。 そーゆーテイタラクでありながら、1997年にはMLB153試合に出場して、49本塁打、打率.366 409塁打、33盗塁。OPSに至っては、な、な、なんと1.172である。 一方で7対8一点を追いかける9回裏二死で満塁で打席に立って、セーフティバント(^^;) を決めようとして空振りの三振したりするところが、わっしはとてもとても好きであった。 その不甲斐なさがなんともゆえないのです。 いったい、どーゆーパラメーターの設定になっていたんだか、 「Microsoft Baseball」のなかのパラレルワールドではモンデシは不思議な選手であって、モンデシだけは557フィートの大ホームランをかっとばすのである。 いまでもとってある「Microsoft Baseball」のその年のスコアブックを広げてみると、 第一試合からトッド・スタトルマイヤから549フィートと455フィートの大ホームランをかっとばしておる。 結局160試合に出場して打率.248本塁打83 一塁側ベンチにファウルが飛ぶと、大歓声が起きてアナウンサが「伸びた伸びた、はいるかはいるか。ホームラン!」と絶叫してホームランになったりするバグがあったりして、 ものすごいクソゲーだった「Microsoft Baseball」が、どうしてあれほど好きだったのか、いま考えてみても判らないが、わっしはひと冬、ヒマを見つけてははまりくるっていたのす。 この「Microsoft Baseball」、毎日毎日わっしはPCにしがみつくようにして遊んでいたのだが、いまでもおぼえている、ある日、交代してベンチに帰って行くラリー・ウォーカーが、わっしに手をふって行った。 普通は顔をややそむけがちにして、マジメな横顔を見せながら。スッタスタスタとベンチにどの選手も帰ってゆくのですが、本当に、こっちを向いて笑って手をふったのす。 イースターエッグなのか、ゲームにいれこみすぎで幻覚を見たか、いま思い出しても、どーゆーことだったのかわかりません。

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