Daily Archives: August 19, 2008

Fokker Dr.1

この頃はフライトシミュレーターの人気が無いので、残念です。 わっしは以前にもちっとだけ触れた http://moa2008.wordpress.com/1969/12/31/%e5%a4%a7%e7%a9%ba%e3%81%ab%e6%ad%bb%e3%81%99/ ことがありますが、フライトシミュレーターが好きである。 レシプロが好き。 しかも、第一次世界大戦ものがいちばん好きです。 第一次世界大戦ものが好きなのですが、飛行機に詳しいひとなら知っているとおり、この分野はゲームの世界でいちばんフラストレーションがつのる分野なんす。 当時の実機の空力に忠実なシミュレーションが皆無。 第一次世界大戦の名機のなかで、わっしの最も好きな飛行機はFokker Dr.1(フォッカートリプレーン) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC_Dr.I ですが、この飛行機に対する理解がそもそも間違っておる。 この戦闘機が何故これほど有名なのかをアメリカのひとや日本のひとはあまりにもわかっておらぬ、この鈍足な戦闘機がなぜこれほど有名なのかというと、それはFokker Dr.1が「空中でキックターンが出来た歴史上唯一の戦闘機」だからです。 そういう意味では、ものすごいハイテク戦闘機だった。 垂直旋回でも左旋回でも右旋回でもなくて、くるっとその場で水平に180度ターンが出来た歴史上ゆいいつの飛行機であって、だからこそたった一機で(何回も離脱できるチャンスがありながら)7機のイギリス機を相手に平然と空中戦を戦ったフォスや「レッドバロン」リヒトホーヘンの愛機であった。 日本海軍に開戦の決心をさせた軽戦闘機の傑作零戦は旋回半径の小ささで有名でしたが、 Fokker Dr.1は旋回半径が文字通り0だった。 だから、この最大速度が同時代のどの主力戦闘機にも劣った戦闘機に操縦技量にすぐれたエースたち「だけ」がのりたがったのでした。 英語でも日本語でも、「視界が悪い上に速度が遅くダイブに際して脆弱性があったので300機くらいしかつくられなかった」と書いてある本がありますが、大間違いのコンコンチキであります。 そうではない。 ウソだとおもったらドイツ人をつかまえて訊いてごらんなさい。 いまでも名機の第一に数えるから。 Fokker Dr.1は戦闘機のなかでも乗り手を選ぶという点で空前絶後の戦闘機だったのであります。 フォッカー社は初めからこの戦闘機を大量生産する意図はなかった。 この戦闘機の隔絶した栄光は、「選ばれたもののための戦闘機」であったことにあります。 モンテグラッパの限定版万年筆みたい。 モンテグラッパ、モンブランに買収されてからだいぶんかっこわるくなったけどな。 だからして、このフォッカートライプレーンは、どういうか、他の戦闘機と違う位相で空中戦を戦っておった。 当時ですら、どのくらい思想的にかみあわない空中戦を行っていたかは、たとえばアメリカの人気TVシリーズ「Dogfights」(格闘戦)のすげー精密なCGで描かれた検証を見ても納得がいきます。 わっしはFokker Dr.1のこの特性をフルに使って空中戦をやりたいのに、どーゆーわけか、ちゃんと空力を計算したソフトがないのです。 さびしい。 あのフォスやレッドバロンの、後上方から迫る敵機にいきなり機体ごと振り返って機銃を浴びせかける、必殺の技を追体験したいのに。 誰か、まともなWW1のフライトシムをつくらないかなあ。 画像は、ロシアの女性撃墜王、リディア・ウラジミーロヴナ・リトヴァク  (Lydia Vladimirovna Litvyak) … Continue reading

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