Daily Archives: October 10, 2008

清潔な文明

アメリカの田舎をくるまで移動するのは死ぬほど退屈です。 たとえばきみは、AVISの特別割引券を手に入れたのでシカゴからメンフィスまでインターステートで行ってみんべ、と無謀なことを考える。 本人は全然無謀だと思ってないが、やってみればわかる、無茶苦茶無謀です。 道はどこまでもずぅーとまっすぐであって、景色はどこまでも、ずぅーと同じである。 ときどき対向車線にバカデカイトレーラーが地平線の向こうから現れてぐわあーと行き違う。ずぅーとまっすぐなので、きみは死ぬほど眠くなる。 眠ってもまだ夢の中でも退屈なくらい退屈なドライブです。 そーゆーことをやっていると、そのうちに道の脇で横転するかトレーラーに激突して死んでしまうので、やむをえずきみはハイウエイの脇の「ポパイ」(合衆国に蔓延しているファミリーレストランです)にフォードのマーキュリーっちゅうようなクソ自動車(アメリカのひとごめん)を駐めて、 ちょっと休むべ、と考える。 くるまから降ります。いま来た道を眺めやる。 そして、ハイウエイを縁取って延々と続くゴミの列に愕然とするのです。 「きっ、きったねえー」 すさまじいゴミが途切れることなくずうっと続いとる。 くるまから投げ捨てられたゴミがアメリカ人の公共意識の歴史を嘲るように彼方まで道に連れだって続いています。 あるいはまた、きみは香港のホテルに宿泊しておる。 裏通りのレストランの一面の痰やゴミやくい散らかして吐き捨てられた鶏の骨で埋まった床の恐怖の記憶を思い起こしておる。 おまけに妹とふたりで「アイス・コーヒーとアイス・ティー」を注文したら、アイスコーヒーとアイスティーを混ぜたおっそろしい飲み物をふたつ持って来やんの。 嫌がらせでやってるのか?と考えてメニューをもう一度見ると、ちゃんと「アイス・ティー・アンド・コーヒー」という飲み物が出ていた。 か、広東人おそるべし、と考えながら、きみは窓辺に歩いてゆきます。カーテンを開けるとそこには遠くメイン・ストリートのアーケードの屋根が見えていて……げっ、屋根の上に生ゴミがてんこ盛りになっとるやんか。なんじゃ、これは。 見渡す限り生ゴミが載っていて、まるで生ゴミの豪雨があったかのようである。 そうこうしているうちにアーケード街の一角のビルの窓ががらりと開いて、「ドバッ」と生ゴミを捨てる住人の姿。 そう、香港のひとは窓から生ゴミ投げちゃうのです。 あるいはまたあるいはまた、あるいは、また。 きみはフロレンスの美しい夜の通りを歩いておる。 美的工夫が好きなフロレンス人はまことに窓飾りが好きでもあれば巧みでもあって、きみはカンドーします。やっぱりイタリア人はゲージツ的である。 ぬる。 ? ぬるり、べちょ。 ?? なんとなく足の裏がハイドロ・サスペンション(フランス人が発明したヘブンリー・サスペンションだす。上位のシトロエンについてます)になっておる。 あっ、犬の糞やんけ。くっそー、べちょべちょではないか。 昨日買ったばっかりの皮底なのに。バカヤロー。 ラテン系言語圏の街路は犬の糞だらけなのす。 狭い舗道にいっぱい落っこってます。 叔父の話によると、パリなどもむかしは雨が降るとどうかするとくるぶしまで足が沈むくらい裏通りには犬の糞が堆積しておった、と言う。 「汚い」 日本の人が一歩、日本の外に出ると、真っ先に思うのは、その街やなんかの非衛生ぶりかも知れません。いま現在はまだ金が残っているのでたとえばニューヨークの目抜き通りなど綺麗なものだが、あれも金がなくなって大小の清掃車が動かせなくなると、あっという間に汚くなる。 わしが頑是ないチビガキであった頃は空港からやってきてクルマを降りた瞬間に「うわっ」 と思うくらい生ゴミの臭いがしておった。わしの頭のなかでは長い間「夏のニューヨーク」 =「生ゴミ」であって、ごく最近までニューヨーク・ファッションと聞くと、なんとなくプーのおっちゃんのヨレヨレの服を思い浮かべたものです。 前にHappy … Continue reading

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