アメリカという名の希望

合衆国という国をわっしはもともと好きでない、ということはいままでも何度も書いた。

第一の理由はアメリカのひとたちの英語の発音、特に「R」の音が生理的にダメであって、しかし、これは「生理的」な理由であるのだから、いわば、わっしの側からの一方的な偏見ないしは差別意識というべきです。

他にもたくさん理由らしきものならある。退屈な人間が多い。狂信的である。

独善的であって好戦的である。夜郎自大で頭が悪そうである。

ならばなぜたびたび合衆国に行くのであるか。

あまつさえ、マンハッタンにアパートを持っているのであるか。

ひとりひとりのアメリカ人が好きだから、なのでしょう。

「アメリカ人」というが、実際の「アメリカ人」の多くは、このあいだまでバクダッドや上海やモスクワに住んでいたひとたちであって、スペイン語しか話さないひとたちもたくさんいる。たとえば、わっしの大好きな定食屋さんでは誰も英語を話さないので、わっしは普通にスペイン語で注文する。「オラ!」の代わりに「ハイ!」というところだけが、彼等の故国のコロンビアと違うだけである。

それほど雑多なひとが住んでいるのになぜ「アメリカ人」という概念がまだ有効であるかというと、そのひとりひとりが理解した「アメリカ合衆国」という理念の方角を向いて暮らしているからです。

二番目につくられたゴッドファーザーの冒頭にイタリアからの移民たちがニューヨークが近づいた移民船の船上で皆が甲板に出て凝っと自由の女神を見つめるところが出てきます。あのリバティ島で引きちぎった鎖と足かせを踏みつけて立っている「マリアンヌ」の像はモニの故国から合衆国への贈り物だが、あれほど「合衆国」を象徴しているものはない、と思う。

あのマリアンヌが右手にかざす自由の炎を求めて、世界中から移民がやってくるのです。

アメリカのひとの最もよいところは、ものごとに真剣であることである、と思う。

コメディエンヌのエレン(Ellen DeGeneres)が、自分のショーで同性愛者だという理由で殺された15歳の男の子の事件を取り上げて、「こんなことが許されて良いのか」と訴えて眼をうるませて声を詰まらせ、合衆国で最も影響力がある人間であるオプラ(Oprah Winfrey)が自分のバラエティショーで「アメリカは、もっと良い国なのだ」と訴える。

あの、えーかげんなので有名なデービッド・レターマンですら、マケインの不正直をついて眼を光らせます。

みなが毎日の生活にものすごく真剣であって、その結果、アメリカ社会に住む人間も研ぎ澄まされて無駄がすくない印象があります。

全国的にはまったく無名のアーカンソー知事ビル・クリントンをほとんど独力で大統領に仕立て上げたデヴィッド・ゲフェンは今回はバラク・オバマにすっかり惚れ込んで、全力を傾けてオバマを大統領にしようとしています。

バラク・オバマは若く、経験もないひとなので、きっとJ・F・ケネディがひどい失敗を積み重ねたのと同じように失敗を繰り返すでしょう。

それでも、わっしはアメリカの大統領に相応しいのは、やはりバラク・オバマであると思う。

アメリカはいままで、どうしても乗り越えられなかったたくさんの問題を、いまや乗り越えつつある。

http://d.hatena.ne.jp/gameover1001/20080926/1222392554

その人類全体にとっての大事業を行えるのは、やはりアメリカしかない、とわっしはニューヨークの街角に立っていると、肌で感じます。

それには、ブッシュなどより数層倍まともな人間であるマケインよりも、大統領になっていれば。それはそれで合衆国の輝かしい一ページになっていたはずのヒラリー・クリントンよりも、バラク・オバマこそが大統領に相応しい。

アメリカという国がただ人間の「希望」としてのみ成立しうる国だからです。

動画はエレン・ショーに登場したバラク・オバマ。

なかなかダンスが上手ですが、この後、登場した奥さんは、もっと上手であった。


D

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3 Responses to アメリカという名の希望

  1. kasa says:

    え、原油価格また上がるんですか?300ドルなんて恐ろしいですね…。そんなことになるくらいなら、新興国を助けない方がいいかもしれませんw日本にいると世界人口が増えているなんて事実は忘れてしまいますね。通貨商品時代ですか…ちょっと想像が付きません。原油を基準に円高だ、円安だ、とかニュースで流れている状態でしょうか?>いまのこの時点でもデリバティブ商品、不動産系、共にいったいいくら損しているのか誰もわ かってないと思います。損失額がわからないなら、公的資金がいくら注入されれば安心なのかもわかりませんよね…>kasaさんに向けて書いたつもりの記事まであったので、驚きました。うーん、どの記事…でしょうか?個人的には職人気質の記事が興味深かったです。私は工学部の学生なんで。

  2. kasa says:

    ガメさん、お久しぶりです。ブログ再開されてたんですね。また楽しみに読ませて頂きます。サブプライムローン関連の記事を読んでていつも思うのですが、アメリカはなんでこんな破綻するってわかりきった商品を流通させたんですかね。貧乏な人に高金利で大金を貸し付ければ、普通の取り立て方では貸し倒れるに決まってます。だからこそ日本のサラ金や闇金では、ヤクザまがいの人が暴力的に取り立てているわけで。高金利はそのための取り立てコストだと思ってたんですが。それがノンリコースローンだなんて…。そんなの貸し倒れ率100ですよ。金利が無限大でも元が取れるとは思えないです。どう考えても、わざと住宅バブルを作って崩壊させたとしか思えないんですが。こんな金融商品を作って流通させた人達、なんとか逮捕できないんですかね。

  3. 菜苦し says:

    アメリカ式Rの発音をする人の方では、ガメさんのR の音を聴いてどう感じるのかなーと思いました。

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