運転

ずっとむかしこのブログに日本には「自動車教習所」という「自動車運転免許を取るための学校」があるのにびっくりして調べたことを書いたことがあります。

結局は高速道路公団と同じような利権構造だったので、ふきだしてしまった。

日本の役人はとてもカシコイ。

一方で役人のひとたちが言うように普通のひとは賢くないので、この教習所の話を書いたときも 「日本には日本のやりかたがあるのだから批判するな」というコメントだかメールだかが来たのもおぼえている。

批判したわけではなかったが、指摘されることがもうそれだけで嫌だったのでしょう。

このひとは役人なのではなくて、自分があたかも役人であるかのようなメンタリティを持っているだけなのであって、日本という国は、こういう「自分も体制の一部」と妄想するひとが多いことによって成り立っているのだとシミジミ考えました。

後で学習したところによると、こういう気持ちの持ちようというのは日本と韓国と中国のみっつの国に共通しているもののようです。

役人なんてくそくらえという態度の悪い国民ばっかりの連合王国やニュージーランドのような国に較べると政府にとってはまことに天国のような国である。

国民をバカと見なして食い物にしているひとたちにとってはパラダイスです。

その挙げ句、どういうことになるかいうと、失礼極まりない外国人たちは日本での見聞を母国に戻ってするときに「日本人は6ヶ月近くも学校に通わないとクルマの運転が出来ないほど運動神経がない」などと言って喜ぶ。

ジョーダンに過ぎませんが、こういう質の悪い笑い話のタネになるために何万円だかをわざわざ払わされる日本のひとが気の毒な感じもします。

一方で、このブログに遊びに来ていたひとのひとりは役人だった頃に出張赴任先のオーストラリアで免許をとって日本での免許はそれの書き換え(当時はオーストラリアの免許をみせるだけ)で取得したそうで、「教習所のようなアホな無駄金はつかわん」とコメントしてあったので笑ってしまいました。

なるほど、皮肉でなく、そのくらいの要領の良さがなければ日本のような競争社会でトーダイへ行き、お役人になるのは無理なのでしょう。

ニュージーランドでは「クライストチャーチ・ドライバー」と言う。

クライストチャーチのあるカンタベリ地方の人々(つまり、わっしら)の運転の仕方が余りにひどいので、こう言います。時速制限が百キロの国道(オープンロード、と言ってニュージーランドの道はほとんど時速制限が百キロです)を百二十キロで走る。

無理な追い越しをする。

駐車場では斜めに駐める。

(テキサスのひともよくやるが)高速道路から高速道路へ道路のあいだの芝地を突っ切って平然と道路の乗り換えをする。

やることがデタラメなので他の地方から来たひとは、みな呆れます。

だからニュージーランドにも運転がデタラメなドライバはたくさんいるわけですが、それでも、あちこちの国で運転していると、その国の「お国柄」のようなものがある。

運転していて、なかなか楽しいのはメキシコで、ここではたとえば連合王国の交通ルールのようなものは全然通用しません。「アイコンタクト」が最も大事であって、いくら交通規則に則って運転しても、ひとと目配せすることなしに運転すると大顰蹙になります。

信号、といえども単なる目安なので、赤信号だから相手の車が止まってくれる、というものでもないのです。逆に笑顔でアイコンタクトを絶やさなければ、なかなか安全な道路であって、なんでもかんでも「人間の感情の法則」に還元するメキシコのひとらしい習慣である。

ただし、隣のひととお喋りに夢中になっている運転者は要注意で、どうもメキシコのひとは「話しながら運転する」ということが苦手なように見えます。

わしは一度背の高い荷台のトラックに乗せてもらったことがあったが、この運転手さんは合衆国にいたことがある、とかで、ニューヨークをやたらなつがしがる。

盛大な勢いで横に座っているわしのほうを向いて話しかけます。

「そーか、セントラルパーク、まだあるのか。なつかしいなあ」と言う。

「前のゲート、高さ制限2メートルですよ」

「えっ? いや、それでそこのコロンビアのねーちゃんが美人で」

「2メートル」

「だけどコロンビアの」

ガアーン、グワラン、グワン。

ジョーダンのようですが、このひとのトラック、2メートル制限のゲートに体当たりして、ひっかかって動けなくなってしまった。

ニュージーランドや連合王国にもいますが後ろの席のひとに話すのに振り返って話すひとは合衆国に多い、と感じます。Lさんというアイルランド系アメリカ人のねーちゃんは、これの常習者なので、4人乗りとかで週末出かけるときは、すげー怖かった。

30分運転して、前をちゃんと見ているのが2、3分。

助手席の人間が、「わあー、曲がって曲がって!」とか「ぎゃあー、ブレーキ!!」とか言うたびに、ちらっと見て曲がったり止まったりしますが、それ以外の時は前を見ない。

日本の人は大雑把にいうと低速運転や駐車は他国のひとよりもずっと上手、と思います。

駐車などは神業である。行儀もだいたいにおいて悪くないっす。

さすがは「学校出」である。母親からテキトーに30分くらい動かしかたを教わって、メモを持った試験官に、はい右曲がってえー、左曲がってえー、バックしてみて、止めて、

よおーし、合格、っちゅうんで免許をもらったわしのようなひととは出来が違うもののようです。

しかし。

高速運転がカラッペタである。

これは、というのは、「日本の人の高速運転ベタ」というのはヨーロッパやニュージーランドのような高速運転が多い国ではよく知られていて、たとえばニュージーランドでは日本の人の高速事故があまりに多いせいで免許の書き換え時に実技試験をすることになった。どーゆーところが、よくないかというと、たとえば、

車線の変え方がなっておらぬ。まず右折して左折して、ぎゅおーんと抜いて、また左折して右折して、というような、オソロシイ抜き方をする。

一般に高速で走っているときのハンドル操作が急過ぎるようです。

横転しそうな運転をする。

低速運転でも、わしの観察では方向指示器を曲がってから出す、とかいろいろなくはない。

まっ、方向指示云々は文化とも言えるので、いいっすけど、高速の運転がヘタなのはとっても怖い、と思います。

多分、同じことの裏返しだと思いますが、思い切りゆっくり走らねば危ない、たとえば駐車場のようなところで妙にスピードを出すのも日本のひとの特徴だと思います。

でも、日本のひとはたとえばイタリアのひとやなんかに較べると、やっぱりお行儀の良い運転です。イタリアは、クルマ、とかは全面禁止にしたほうがよい、とわしは思う。

国民性が、そもそもああいうスピードが出る乗り物には向いてないす。

ちょっと思いつくだけでも横断しかかっているひとを見ると速度を上げて横断歩道につっこむ、市街地のコーナーで外にふくらんで他のクルマを抜こうとする。

このあいだ「大阪の二重駐車」を非難する東京の人の投書がサイトに載ってましたが、むはは、あまい、イタリアのひとなんて4重駐車なんて、当たり前、クルマとクルマのあいだに直角に突っ込んで駐めるオオタワケ(当然クルマの後部は車線をふさいでる)もいるくらいです。

直線で追い抜こうとすると速度を上げて、こちらに張り合おうとする変なひともいる。

そういう国民性なので、わしが子供の時は全ヨーロッパをカバーする運転保険も小さな字で「イタリアは除く」と書いてあった。ハーツでもエイビスでも、イタリアにはいった途端保険が利かなくなるので、妹とわしはいつも、スイス国境でクルマを返すかーちゃんに、「ここからは列車で行く」 と言われてめげたものでした。

(後で運転者個人にかかる保険がかけられるようになったが)

(もうひとつ、つけくわえると、いまはイタリア国内でも保険がききます)

国柄もありますが、世界中でだんだん運転の仕方が杜撰になってきているように感じることもあります。

そっちは、きっと、(日本では以前からそうですが)クルマが誰にでも手に入るものになったせいなのでしょう。

してみると、住んでいる人のクルマの運転がうまくない国、というのも考えようによっては幸福な国なのかも知れません。

This entry was posted in Uncategorized. Bookmark the permalink.

1 Response to 運転

  1. じゅん爺 says:

    昔、コバヤシ言うボクサーがメキシコへ武者修行行って「メキシコ人のボクサーは眼でフェイントかけてくるんっすよ。オッソロシイっす。やりにくいっす」って言ってた。(帰ってから世界チャンプになった)視線外すとパンチ食うような気がするから、そんなこと出来ねぇよ、と思うけどなぁ(恥ずかしながら爺は大学の体育の授業でボクシング習ってた)ガメさん教えて!

    Like

コメントをここに書いてね書いてね

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out /  Change )

Google photo

You are commenting using your Google account. Log Out /  Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out /  Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out /  Change )

Connecting to %s