ノーマッズ

わっしは旅行中です。

旅行中、とはいうものの、ときどきどこまでが旅行でどこからが生活なのか、ようわからんくなることがある。うろうろしていて、気に入った町があるとそこに住み着いてしまったりするからです。むかしは結婚するまでなんだから、それでよかんべ、と思っていたのだが、結婚した相手も似たようなものだったので、また生活が急速に元に戻りつつある。

わっしらはノーマッド。

どこに行っても「よそもの」の、たったふたりのサーカス一座のようなものです。

公園に張ったテントの代わりに、わっしらはミーティング・ルームに入ってゆくでしょう。そこで、わっしは教科書を勉強しすぎたみなさんには思いもつかぬ空中ブランコの技を演じてみせる。拍手喝采のこともあれば、失敗のこともある。

本当のサーカスと異なるのは、ブランコからブランコに飛び移り損ねても、安全ネットなどないことでしょう。

でも、わっしは、その緊張がたまらなく好きなのだ。

オークランド空港に降りてみると夏の太陽が照りつけるクライストチャーチとは打って変わって、どしゃぶりの雨です。

つぎはぎを繰り返して出来たオークランド空港はデザインが根本から間違っているので、ずぶ濡れにならないで目の前の駐車場に行こうとすると、ぐるうーり、と大回りしなければならぬ。わっしは牧場で足を痛めたので、いっぱい歩くのがめんどくさい。

土砂降りの雨を突っ切って歩きます。

モニは、むかしから雨に濡れたり、噴水の水がかかってしまったりするのを面白がるほうなので、きゃあきゃあ言いながら結構楽しそうである。

ふたりでおんぼろカムリにたどり着く頃には、見事にびしょ濡れになりました。

このあいだ、このカムリをここに駐めたときにはレンチを忘れたのでバッテリーを外せなかったのでエンジンがかかるかどうか心配でしたが、おー、かかる。

さすが反社会的会社でありながら揺るぎない品質で売れ続けるトヨタのくるまである。

ひさしぶりにオークランドの高速を走ってみると、オークランドという街がいかにデタラメな都市計画で出来ているか判ります。マイクロソフトがつくった世にも間抜けな記述がいっぱい載っているので有名な百科事典には「人口30万人」とか、書いてあるが、それはお役所の紙に載っている「オークランド」のことであって、英語世界で普通に「オークランド」と言うときのオークランドは百万人をだいぶん超える人口の街ですが、いくつものカウンシルが勝手に計画を立てて、勝手にヘンな開発を繰り返したので、全体としてのオークランドはつながりがないヘンテコなデコボコな街になった。最近になって「オークランド省」をでっちあげて、なんとかすべ、ということになりましたが、もうほとんど手遅れである。

メルボルンのように周到に計画してつくった街にいると、経済規模がオークランドの3倍はある大都会であることが歩いていて判りません。

もっと親密な感じがする。

ニュージーランドで言えば、クライストチャーチは歴代の市長が比較的賢かったので、

うまく市の中心地域の数を増やして、何をするにもスムースにやれる街になっていますが、オークランドは、ひどい。

たとえば、コンピュータのパーツが買いたいと考えたとすると、クライストチャーチでは市内にいくつか分散してあるディック・スミスにいけばたいていは手に入る。

もっとオタクな電子部品が欲しい場合は、ムアハウスアベニュー沿いに行けばアンティギュアから旧駅に至る地域に店ではなくてウエアハウスだけで営業している会社がいくつかあって、そのどれかでたいてい間に合う。

それが、オークランドだと市内に完全にバラバラにいろいろなレベルの店が散在していて部品ひとつ買うのにクライストチャーチなら30分ですむものが半日はたっぷりかかります。

街のデザインがくだらん。

モニにオークランドという街がいかに出来が悪いか説明しながら、これもオークランド名物の「免許もっとるのか、あんたは」なドライバーのアホ運転をかわしながら、やっとアパートに着いた。

四日しかいないのにアパートでは、めんどっちいので、ホテルにすべえといったんは思ったのですが、年末と年始はマイネンのマンネリで酔っぱらいどもが集まってきてバ○のひとつおぼえのアメリカ人の物真似「カウントダウン」をやる。ホテルの周りは動物園の様相を呈するのが見えているので、考え直しました。

どうせ外国人のマネをするなら、ニュージーランド人も「除夜の鐘」を鳴らして、静粛な年末を過ごすほうが遙かによい、とわっしは思います。

(もっともニュージーンラド人の場合、煩悩の数が百八つくらいですむわけないので、元旦になってもまだ鐘が鳴り続けてカウントダウンよりも、もっとうるさい、という可能性はある)

アパートの管理のひとがコーヒーを棚に入れておいてくれたので、コーヒーをいれた。

このアパートは下にレストランがあって、部屋までもてきてくれるので、

わっしはピザを食べた。モニはラム。

キッチンテーブルにカリフォルニアとヨーロッパの地図を広げて、とりあえず来年前半4ヶ月の計画を立てます。「計画」と言っても、とってもえーかげんで、だいたいこの頃は、このへんでうろうろする、というだけのことだが。

モニの注文はひとつだけで、いっぺんパリの家に戻りたい、というだけである。

わっしは、モニの家の近くにある「フランス式ホットドッグ」屋が好きなので、別に文句はない。スコットランドは天候次第。(先週、電話をかけて天気を訊いたときは、まるで土星にすんでいるひとと話しているようであった。街を散歩するのに宇宙服が必要そうな天気である)

あー、腹減った。

12インチしかないピザだけじゃ足りん。

ベジマイトでパンでも食べるべ。

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