迷子になりにゆく

モニとふたりで来年の夏まで世界中あちこちウロウロしようと思っていろいろ計画を立てて見たが、どうやってもくだらない感じがしてきたのでやめてしまった。

うろうろするのをやめた、のではありません。

計画するのをやめたのだ。

モニの母国の田舎を巡る計画もカリフォルニアからラスベガスも含めた一帯を巡る計画も、計画をつくるといっぺんに未来の時間が色褪せてみえてしまう。

でも、やっぱし計画なんてしたくないっちたら怒られっぺなあー、と考えながらモニさんの部屋に行きました。

ドアを開けたら、「ガメ、旅行の計画なんてやめよう」といきなりゆわれた(^^)

アイテナリなんてなしでいいべ。

テキトーでいいや。

それからモニとわっしはカリフォルニアとフランスの地図を暖炉にくべてふたりでカクテルをつくって飲みました。

White Russian、知ってるかね。

ベイリーズでつくるとうまいんだぜ。

モニとわっしはふたりともときどき世界が途方もなく嫌いになる。

そーゆーときにわしらに会った人は災難です。

ゆーこともやることも無茶苦茶だからな。

でもモニとわっしはときどき世界が途方もなく好きになる。

この世界にあるすべてのものが愛しくてかけがえのないものに思われて、ふたりで抱き合って泣きたくなることもあるのです。

そんでもって、世界を愛するには、「こつ」のようなものがあるようだ。

計画してはダメである。

無理もダメだのい。

急ぐのは、もっともダメです。

忙しい人間には生きる資格がない、と連合王国の詩人もゆっておる。

忙しいひとは恋もしてはいかむ。

忙しいひとの恋はだいたいにおいて実際にはストレス解消だからな。

なんだか日本にいるあいだに「マジメ」になってしまうところであった。

危なかった。

日本のひとは怒濤のようにマジメだからな。

うつるとこだったやん。

わっしは、生まれてから、いつもこの広い世界で迷子であった。

モニと結婚するまでは、知らねーねーちゃんのベッドで眼がさめる朝が多い、不逞な迷子だったが、迷子は迷子です。

いつも何をやっているか、自分でもさっぱりわからなかったが、モニに拾われてからは、

そーか、このひとのジニー(魔法使いのランプどすな)でゆけばいいな、と思った。

あのコシコシすると、でろろろん、とあらわれて「なんでも願いをかなえてあげよー」ちゅう奴ね。

アラビア製のやつは「願い事は3回まで」なんちゃってケチだが、モニさんが拾った奴は連合王国製なので丈夫で何回も使えてお徳である。

マジメになると、世界が見えにくくなる。

焦点があってしまうからだな、きっと。

焦点があってしまった眼というものは、視界が狭いので世界がちゃんと見えないのです。

わっしは、もうちょっとでマジメになってしまうところであった。

危機一髪。一発、じゃないんだよ。知ってた?

ハゲてるおっちゃんは危機に弱いのだろーか。

閑話休題。

地図も書きかけのアイテナリも燃やしたモニとわっしはワインを開けて、暖炉に薪をくべて遊んでいます。

美しい揺らぎかたをする炎を見つめながら、

モニのいい匂いのする膝に頭をのせてジャズボーカルを聴いたり、絹よりももっとずっと滑らかなモニのほっぺをわしの鼻や頬ですりすりしたりして遊んだ。

人生にはやっぱり目的なんかないほうが良いようです。

うー、幸せじゃ。

迷子はええのう。

(たっち うっど)

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