クリスマスへ

日本遠征が終わったとなると人間の心はゲンキンなものであって自然と日本語を使って考えたり日本語の本を手に取ってみようという気が減衰する。
日本語ツイッタくらいは続けようと思っても、つい億劫になる。
ほうっておくと日本に遠征したことすら曖昧になって、なかったのと同じことになってしまうので、せめて日本語の本を読む習慣を取り戻そうと思っても、ついkinectのほうへ歩がすすんで踊り狂ってしまう。
うーむ、やばい。
ブログくらいは書かねば。

オークランドに戻ってからというものは、ぶったるみまくりであった。
いえ、そう仰られなくても、もともと自分がどこにいてもぶったるんだ生活をしているのは判っているんですけどね。
でもそれにしてもたるみまくってタルンタルンな生活を送ってしもうた。
だって、楽なんだもん。オークランドの生活。

クルマで、ぶううううっと、帰ってくるとリモコンをカチといれる。
そうすっとゲートがぐわあああらららんぐわああああらんと開きます。
ドライブウエイをまたぶううううううっと走ってガレージに来ると、また今度は違うリモコン、家のセキュリティのチビリモコンに付いたボタンを押すと、ガレージのドアがぎいいいいいいんとゆって開く。
これが最新式のデザインで出来た家ならガレージから直截家のなかに入るところであるが、わしの家では一回ガレージの外に出なくてはならぬ。
ちゃんと改造してガレージから直截家に入るようにしなければならないが、めんどくさいのでほってあります。
セキュリティボタンを「ピッ」と押すと「きゅんっきゅんっ」というバカバカしい音を立ててセキュリティが解除される。
ニュージーランドは国の良き伝統として空き巣が多いのだよ。
モニとわしが住んでいるラミュエラというところは特に空き巣が多くて、毎週警察が地元のコミュニティペーパーで発表する。「今週の空き巣被害ベストテン」の初めからいままでずっと一位である。
すごいですね。
不動の首位。
川上巨人か大鵬か。
双葉山ともゆえるな。
(なにをゆっているか判らないひとは昭和史をベンキョーするよーに)

今週はラミュエラで空き巣が10件あった。
ちゃんと通りの名前が書いてあります。
よく読むと同じ通りが毎週繰り返し出てくる。
逃げ道が多くてクルマのスピードが出しやすい通りが多いのはクライストチャーチの場合と同じであるよーだ。
この泥棒の諸君は、まともな仕事とかになるとやたら怠けるくせに悪事となると目が輝いて知能が5倍くらいになる、という特徴を有する。
よく研究もします。
新聞を目を皿のようにしてみつめて「結婚式」なんかの告知があると、一心に間違いだらけのスペリングでメモをとる。
結婚式になると皆が出払うからな。テレビとかでかいものを狙いやすいねん。

そーゆー伝統に支えられているので、わしの家は何ダースかのセンサーに守られておる。
カメラも4つ付いている。
このセキュリティカメラは夜は暗視スコープになっているのでモニとふたりでシャンパンを飲みながら、4つそれぞれウイイイーンウイイイーンと動かして遊びます。
このヘンは何にも通らないけど。
ときどき猫さんが通ったりすると、カメラの脇についているスピーカーで「猫ちゃん、ほい」とかという。
猫がぎょっとして立ちすくんでおる。
その気の毒な様子を見てモニとわしはキャハハと喜ぶ。
人間よりも猫のほうがよほど賢いのが実感されるような光景である。

家のお手伝いをしてくれるひとをまだ決めておらないので、家事はふたりで手分けしてやります。
料理と洗濯と掃除はわしの役である。
皿洗い機は去年ちょっと戻ってきたときにはsmegというイタリアのメーカーのものを使っていて、人生の前半において自分は日本人であった、という奇妙な妄想をもつイタリア人の「すべりひゆ」というおばちゃん(注1)に「なああーんで、あんなメーカー使ってるの?」とゆわれたが、実際、アルファラメオとフィアットを足して3で割ったくらいボロであって、マジメに仕事をしないので、ASKOに変えました。
料理はチビガキのときから電気のストーブになれているので調理はみんな電気でやる。
ビーフステーキにアスパラガスとおイモさんを添えたのにローズマリーやチリを載せて、それにガシガシガシとつくったオニオンソースをかける、とか、パスタにビーフのラグーとか、そんなんです。
簡単なものしか作らないがモニさんは別に文句をゆわん。

掃除は、てーへんです。
ダイソンをひきずってぐわあああああと掃除して歩くが、マリンバとかも導入したい。今年は雨が多くて雑草がよく育ちやがるので庭のほうは、モニさんも手伝ってくれる。
でも全然おいつかないので、留守中頼んでいた庭師のおっちゃんがまた来るであろう。

と、まあ、オークランドの生活はそんなふうなものなんすけど、読んでいて飽きたでしょう?
書いてるほうも飽きたもん。
ブログ再開の肩慣らしなのだと思ってゆるしてくれたまえ。

昨日、東へひとつ橋向こうのボタニーダウンズというところのオークランドに4つある巨大モールのひとつに出かけたら2300台だか2400台だかあるはずの駐車場がいっぱいであった。ひとつも空いていないので無数のクルマがくるくる駐車場を巡航して空きを探したり、入り口に列をなしたりしています。
クリスマスショッピングのシーズンなので、いまは不景気であるはずなのに、すさまじい買い方である。
クルマに戻ってくるかーちゃんやとーちゃんたちが押しているトローリーはいずれも箱や袋で満杯です。ボクシングデイが終わると、みんな一文無しになって、クレジットカードの支払いをする戦略を立てるのに頭をしぼることになる(NZではクレジットカードの支払い時期・方法はは自分で決められる)のであろうが、でも、いいじゃん。
愛する祖国を後にして、一年間、しゃかりきになって働いて、自分と自分の家族へのゴホービを思い切り買い込むのがこの時期の仕事だからな。
LAN対応の50インチスクリーンを、待てないのでしょう、配達を頼みもしないで自分たちでクルマに運びこもうと悪戦苦闘している(そのあげく奥さんと大口論している)インド人のとーちゃんや、自分の体の3倍くらいありそうなクマのぬいぐるみをよろめきながら必死に抱えている中国人のチビさんを見るのは楽しいことである。
クリスマスの頃というのは、伝統的には、みながいちばんピリピリしてストレスが一年の最高潮に達する時期である。
クリスマスのお祝いを家族の誰の家でやって、誰がなんの役割をするか、いろいろなひとびとへのプレゼントはどうするか、食べ物は、パーティの趣向は…ものすごくたくさんやることや考えることがある上に、クリスマスに近づくに従ってどんどんお金がなくなるので、23日頃になると町中のひとの顔がひきつっておる。
一年間で「家庭内暴力事件」がいちばん多いのもクリスマスの日、25日です。

でも、それが移民が増えたことによって少し雰囲気が変わってきたよーだ。
連合王国時代以来のストレスの多いクリスマスが、自分たちを労るためのクリスマスに変わってきた。
たくさんの移民を受け入れて、よくなったことのひとつだと思います。

モニとわしももうすぐ、かーちゃんや妹が待つクライストチャーチに向かわねばならぬ。
安いときは往復で50ドルくらいなのに航空券がふたりで780ドルであった。
カウンターでニュージーランド航空のおばちゃんに「えっ?それじゃ、タイで象さんの背中に乗って旅行するより高いじゃないか」とゆって、おもいっきり笑われました。
比較例が不適切であったよーだ。

ともかく、もうすぐ、クリスマス。

画像は、もうすぐ日本を発つというある日の午後、モニとふたりでくるまをとばして見に行った葉山の夕暮れでごんす。

(注1)すべりひゆは、portulaca01という名前でツイッタに出てきては、わしに文句をいうというキリスト教徒の主婦である。
ブログ記事も十年に一回くらいは書くようだ。
http://d.hatena.ne.jp/portulaca198/

いちばん新しい記事は、わしは好きなので殆ど暗誦してしまった。
素朴な感じのする良い文章です。
特にいちばん初めの文、
Quando prego, non riesco mai a comporre le frasi.
は素晴らしい。
たしかに祈りは、そうでなければならない。
くやしいが、カンドーしたので、ここに書いておきます。

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