Sun Kissed

                                            

                                                                      Bergamot Station Arts Centre
http://bergamotstation.com/

に行ったついでに、ベニスビーチに寄った。
ぬわああにいいい、ベニスビーチー、だっせえええー、ときみは言うかも知れぬ。
まあ、そう言うなよ。
わしは典型的で安っぽい土地というものが好きなんです。

なんでもかんでもプラスティックでぺらぺらなカリフォルニアにうんざりしてきたので、いちばんぺらぺらな所へ行こうと思うのは、ふつーの発想だと思ってくれないと困る。

わしが初めてベニスビーチに来たのは9歳くらいのときであった、と思う。
なんだかんだゆってサンフランシスコもロスアンジェルスも何度もかーちゃんに連れられて来ているので間違ってるかもしれんが、どのみち頑是ないガキのときのことであるとおもいたまえ。
そのときの記憶ではTシャツ屋がいっぱいある向こうに木の遊歩道があって、そのまた向こうにスケボーやローラーブレードのおっちゃんやおばちゃんがいたような気がしたが、ここがその場所のはずのピアに来てみても、全然そんなものはないのであった。

大庭亀夫の記憶力たるやおそるべし。
こーゆーひとが記憶にしたがって歴史を証言すると、2011年には福島にゴジラが上陸して放射線をまき散らしていったことになりかねない。
福島原発事故はなかった。
あれは海外メディアのでっちあげだった、なんちて。

お腹がすいたのでピアの売店で何か食べようと思ったが、メニューにはホットドッグくらいしか食べたいものがない。狂牛病の対策をマジメにやる気がない国のビーフソーセージなんか食べたくないので、パスにして、バガモットにもどってサンドウィッチを買って食べた。

おお、ここだここだ、のココダ博士式感傷は満たされなかったが、でもなにがなし、「よかった」と考えました。
なにが、とゆわれても困るが、このブログをむかしから読んでくれている人なら判るが、わしにとっては南カリフォルニアという土地は、遙かむかしから苦手な土地の代表であって、憎悪とはいかないまでも、「やな人たちがいる土地」だったので、ベニスビーチを訪問したことが心のわだかまりを溶かして、ケミストリは相変わらずよろしくないなりに、和解したような心持ちがしてきたからでした。

子供のときから、わしはロスアンジェルス人たちが苦手だった。
どのひとも努めて明るくたとえてゆえば陰のない陽光のなかのひとのように振る舞おうとしているのに、(子供の目にさえ)顔にしみついた疲労と虚無が隠せなくて、どのオトナ達も「わたしは、もうこの人生に疲れた。もう耐えられない。誰か助けて」とゆっているように思えたからです。
実際、わしには、いまでもカリフォルニア人というものは、どのひとも「わたしは人生に疲れてしまった。人生に疲れてしまった。もう疲れ果ててしまった」と沈黙の言葉で絶叫しているように見える。
明るい笑顔の向こうにある救済のない悲惨が透けて見えている、と思います。
でも、土地そのものへの忌避の気持ちは消えたかもしれない。
どんな物語にも(それが唐突な終止符でも)終わりはあって、わしのカリフォルニアへの正視できない気持ちにも終わりが来たようである。

パサデナへ行こうか、と考えたが、モニが「疲れました」というので、ホテルに戻ることにした。
ホテルについてから、「わたしも画家だが、マリブの夕日を描くのは人間の力で出来るものではない」と明るい笑顔で話していた親切な受付のおばちゃんの表情のなかに、わしが紛いようがなく見たものをなんとか頭から消し去るために、気が狂ったひとのようにプールで必死に泳ぎました。
ゴーグルのなかが濡れてしまったので、途中で立ち止まってゴーグルをふいていたらプールサイドに立っていた明るすぎる金髪のねーちんが、ねーちんの眼鏡布を渡してくれながら「あんなものすごいスピードで泳いだら、ゴーグルにだって水がはいるわね」とゆって笑っておった。
わしはジョーダンをゆおうと思ったが、なにか言うだけで本格的に泣き出してしまいそうな嫌な予感がしたので、黙って受け取って、返すときにお礼を言うのに精一杯であった。

太陽は、陰をつくる。
陰にばかり立たされてきたひとは、ときに陽光のなかにたっているひとをうらやむが、彼もしくは彼女は陽光のなかで、ただなすすべもなく焼きつくされてしまったひとびとの明るい輝くばかりの悲惨は理解できないのだ、と考えました。

明日は日の出と同じくらいに起きて、ジョギングでもすべ。

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