宇宙に触れる、ということ


もうすぐ29歳になる。
なんだか、ほんとうのことではないように思えます。
現実にも、いまぱっと思い出してみただけで、デタラメな行状のせいで5回死にかけているが、
いまでも妹やかーちゃんやとーちゃんがあの頃は心配しくるっていた、というたびに、
うるせーんだよ、おおきなお世話じゃ、と思う当時のことは、いまのジジクサイ頭で振り返ってみると、たしかに危なくはある。
やることが無茶苦茶です。
具体的に書いても退屈なだけなので書きはしないが、あんなことをやっていても生きていられるということは、結局、人間の一生なんて運だけなんだんべ、と思う。
他には、なにもない。
努力、なんちゅうもんも、たいして役にたつとは思えない。
人間の一生など、自分の意志でつけたせるものは殆どないもののよーである。

この日本語ブログの過去記事でも判るダンスやバレーへの異常な執着にも現れているとおり、わしには「肉体」というものへの偏愛がある。
わしが「バク転」と呼ぶのだと信じきっていた、「後ろ後方宙返り」はほんとうは「バク宙」と呼ぶのだそーだが、芝生のうえで初めはいつもおっかなびっくり、二回目からは連続で何回も繰り返す「バク宙」をモニが午後の陽射しのなかで手をかざして楽しそうに眺めている。
モニに言ったことはないが、モニが大好きになったことの理由のひとつは、わしがカッチョヨク、バク宙や外連ステップを決めると、モニはもう3歳くらいの子供のように眼をまるくして、天使が目の前にあらわれて南京玉すだれをやっているのを見つめる子供のように夢中になって喜んでくれることであって、そーゆーことは、わしをとても幸せにする。

いまでも、いいとしこいて、Ne-Yo「One in a million」
http://www.youtube.com/watch?v=6tpl9LtkRRw
のようなクールを極めるステップは、すべてそのまま踊れる。
猛練習の結果だんねん(^^;)
むかしは、これを応用して夜中のクラブでうけるのが目的だったが、いまはモニひとりを喜ばせるのが目的です。

「やっぱり、わしらのお嬢さまがだまされて結婚した、この旦ちゃんははずれだし」と露骨に顔に書いてある、特殊な事情によってモニの実家からやってきている手伝いの人びとのまんなかでモニだけが、ひとり椅子に腰掛けて「ガメ、かっこいいぞ。大好き」とゆってくれる。
しみじみ結婚してえがっただなあー、と思います。

わしは人間が生まれてくるのは、魂が感覚器を装備した肉体を通して世界を「感じ」にくるためだと思っている。
ときどき、大好きな人の滑らかな肌の感触や、身体のあちこちの柔らかい場所からたちあがってくるよい匂いや、性のあの激しい興奮がなければ、魂はこの広大な宇宙のなかで迷子になる以外に行き場所がなくなってしまう。
キリストの物語をあるいは現実の一生をつくった神は、そのことを伝える象徴的な方法を知っていた。キリストに打ち込まれた釘は魂に打ち込まれるのではなく、手のひらと足に打ち込まれる。
釘を打ち込むのが魂ならば、贖罪にはならないのだ、という洗練された理屈を、誰かが知っていたことになります。
そこには魂の苦しみではなく肉体の痛みがあるのでなければならなかった。

甘い煙がある、でも、そのなかに画然と性的な匂いがたちこめている知らない部屋で眼をさます朝の冷淡さは、十代後半から二十代前半の人間が殆どだれでも週末毎に繰り返す愚行の味とでもいうべき感覚だが、そうやって漂流することには、危険であっても、人間の一生を定義する重要な意味がある。
頭脳などは魂の機能を不完全に代行する器官だべ、そんなもんの機能ばかり追究していてはどうなるものでもなかるべし、と思う。

手足が機能している場合の脳が考えるとこと、手足の機能なしに脳が考えることではおおきく異なることはほとんど自明である。
肉体の機能から切り離された思考は次第に夢に似てくる。

だから。

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