Daily Archives: February 28, 2012

メキシコ_日本

1 去年の8月にフランスからニュージーランドに帰ってきて、そのままずっとオークランドにいるので半年が経っている。 考えてみると、こんなに長いあいだ一カ所にじっとしているのはひさしぶりで、普段はもっとずっとあちこちをうろうろして暮らしている。 どこかの町に行っても、そこに最低一箇月はいるのでないと話にならない。 一週間や二週間なら、カンクンかプーケのチョーでかいプールがあるホテルに泊まって、 一日中プールサイドでごろごろしたり、プールのまんなかにあるバーへ泳いでいってカクテルを飲んでバーテンのにーちゃんや他の客と話して遊んでいたりするほうがいいと思う。 わしが普段つかっているイギリスやニュージーランドの旅券では簡単にとれる観光滞在許可は3ヶ月の国が多いが、3か月というのはよく出来た期間であるとも言えて、同じ町に3ヶ月いると自分のまわりに「世間」やそれに伴う人間関係がちゃんと出来てしまうので、やや鬱陶しい感じもしてくる。「引っ越してきたばかりの人」になってしまう。 自分ででかけた国のなかで最も、というよりは飛び抜けて変わっていたのは日本だが、自分が知っている社会とかけ離れているという点ではメキシコも変わっていてよかった。 メキシコにはところどころ観光地というよりも観光租界と言ったほうが良いような町があって、たとえばカンクンはアメリカです。 911が起こるまではアメリカ人はカンクンに行くのに旅券がいらなかった。 自分が自分であることを証明するもの(というと随分哲学的だが)があればよくて、運転免許証ですませるひとが多かった。 むかしは貧しい漁村だったところに開発業者が水の色が美しいカリブ海の名前と細い美しい干潟の形に目をつけてコンピュータグラフィックを使って仮想的に町を設計した。 CGを使って設計した町はカンクンが初めてだったが、ホテルのオーナーたちは、それがすっかり気に入ってあっというまに、まるで世界中のリゾートホテルのギャラリーのような不思議な町ができあがった。 カンクンの町を走る、たしか10ペソ(これを間の抜けた観光客が真に受けてほんとうに丁度10ペソで1ドルのアメリカドルで払うことを期待して地元のひとたちは「10ドル」と呼ぶ)のバスで端から端まで眺めて通ってみると、文字通り世界中のホテルが軒をつられていて、ホテルカタログみたいな町です。 http://www.cancun-map.com/maps/cancun-map.asp 前にも書いたが、たいていのホテルはカンクン全体がそれで有名な「all inclusive」で、到着日と滞在日数によって色が異なる腕輪をつけて、ホテル内にだいたい4つから8つくらいあるバーやレストランほかの施設はタダで使えることになっている。 わしなどはケチなので、そんなことをすると、いちばん高いレストランのいちばん高いロブスターばかり食べて、いちばん高いワインを飲み、食後はもっともゴージャスなバーに行って最高価格のカクテルばかり飲みそうな気がするが、アメリカ人は「汚染されても鯛」と日本の諺にいうとおりで、やはりオカネモチの国民であって、ホットドッグを食べたければホットドッグを食べ、高いレストランでは寛げないし、第一高級レストランで異様にみえないために相応なカッチョイイかっこをするのはメンドクサイというので、ショーツとアロハでプールサイドのバーでサンドイッチですませたりする。 「元を取る」というチョー下品な考え方をもたないので、衣食足って礼節を知る、という背が高くて2メートルあった上に儒冠をかぶっていたせいで遙か彼方からでも目立ったに違いない、あの悔しがりな中国人の言葉はほんとーだなあー、と思います。 カンクンのことをうっかり書いてしまったので余計なことを書くと、ホテルリゾートから離れた下町にでかけて行くとわかるが、カンクンはもともとは鮫が名物でむかしはお土産品の代表は鮫の顎骨だった(^^;) ちょっと沖合までいくと鮫に遭遇するというのは、ふつーのことで、カンクンと言えどメキシコなので防護ネットなんてありません。 鮫はまだそれほど危険ではないとしても、バラクーダがたくさんいる。 賢いわしは出かける前にスーツケースに潜水用具を詰めていたときに妹に注意された、というか嘲笑されたので、もちろん元から知っていたのにたまたまど忘れしていただけで妹に言われて初めて知ったわけではないが、海にははいらず、砂浜で悠然とカクテルを飲んでいただけだったが、あるときイギリス人のおじちゃんが、血相を変えて海の中から全速力で砂浜めざして波間を走りながら 「バラクーダだ! バラクーダだ!」と絶叫すると、そこいらじゅうの人が阿鼻叫喚となって砂浜に殺到するのを眺める機会にめぐまれて、「ジョーズみてえ」、けけけけ、と午後を楽しんだりした。 地元のひとに、泳ぐことあるの?と訊くと、とんでもない、と言う。 鮫やバラクーダがいるからかのい?とたたみかけると、 鮫は正面から向き合えばダイジョーブだし、バラクーダは…まあ、あれは、ほら人生の避けがたいリスクだから、っちゅうようなことを言います(^^) 達観しておる。 達観しているわりには海をこわがって絶対にはいらないが。 閑話休題。 欧州人にとってのカンクンがコズメルで、コズメルの島と対岸のプラヤ・デル・カルメンにはイタリア人やスペイン人がいつもごろごろしている。 ときどきバスで、大陸欧州人に較べると明らかにパッとしない身なりの集団があらわれるが、それはイギリス人である(^^) わしはプラヤ・デル・カルメンの町 http://en.wikipedia.org/wiki/Playa_del_Carmen が大好きだったが、2005年のハリケーンと、その影響をうけた不景気で、好きだった店が、どれもこれもなくなってしまった。 中南米の国と同じで、北米のメキシコもイタリア人とスペイン人が多い。 簡単に想像がつくようにスペイン料理やイタリア料理のおいしい店が小さい町でも探せば必ずひとつはあって、メキシコのいいところのひとつです。 メキシコ料理もおいしいが、わしがうまれてから食べたスパゲッティのいちばんおいしい店のひとつはプラヤ・デル・カルメンにあった。 あまりにおいしいので二皿たいらげて、Tシャツの正面におおげさに飛びちったトマトソースをくっつけたまま目抜き通りをホテルまで歩いて、わしを見て大笑いするメキシコ人たちに手を振りながら帰ってきたのをおぼえている。 観光地よりも内陸の古い小さな町のほうが良いに決まっている。 … Continue reading

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