Daily Archives: November 25, 2012

余白_1

1 いまは「品下って」しまったが、わしガキの頃はジャガーはまだイギリスでは人気があるクルマで、だいたい首の後ろが赤そうで頭の固い傲岸なおっさんが好んで乗るクルマだった。 XJS http://en.wikipedia.org/wiki/Jaguar_XJS やXJIII http://www.youtube.com/watch?v=hVB66Pg1rz8 があった頃のことです。 乗ってるおっちゃんはだいたいにおいてくだらないひとが多かったよーな気はするが、ジャガーはたいへんイギリス的なクルマで、「スポーツ」という言葉そのままだと中古ガイドに書いてあったりするが、そういうこととは別に、たとえばクルマを(あるいはイギリス風のものの見方を)よく知らないひとにとっては、XJ12とDaimler Double Sixの違いがよくわからない、ということがある。 イギリスのひとであれば、相当なクルマ音痴でも、「フロントグリルが違う」「クロームの使い方が違う」「後ろに小さくダブルシックスと書いてある(^^;)」というようなことで、パッと見て気が付く。 それ以前にXJ12とデイムラーではまるで違うクルマやんね、と考えて違いの説明に苦労するひともいそうだが、それはそれでイギリス式価値観にズボッとはまってしまっていて、「えっ、建物に。ふつう、出口なんかあるのか?」と考えているひとでありそーな気がする。 これがレンジローバーになると、もっとものすごくて、レンジローバーはなぜ売れたかというと、狐狩りに使うような丘陵地帯の道なき荒野をどんどん行けて、その実運転している人間は会社はつぶれてしまったのになぜかメイフェアとナイツブリッジには店がある(^^;)コノリーの皮を張ったチョー楽ちんな座席に座って自分の家の居間の椅子と同じ質の車内で寛いでいられる、というので人気がでた。 プリンス・オブ・ウエールズなる人は、いまでは年上の憧れのひとを熱愛するあまりシンガポールの沖合に沈没してしまったが、貴族的な人間で、たとえば他人が足下にも及ばない自分でも力をいれているコレクションをもっているが、その世界的に有名なコレクションは「贋作コレクション」です。 レンブラントの偽物やピカソの偽物のうち、専門家でも鑑定に悶絶するような真に迫った「良作」だけを蒐集して私有の一大美術館をもっている。 もう少しのべると、ミニクーパーというクルマはプリンス・オブ・ウエールズがいなければ市場に存在しなかったはずで、天才Alec Issigonis  http://en.wikipedia.org/wiki/Alec_Issigonis がエンジンを横置きにするという物凄いアイデアをもってつくった、このちっこいクルマはBMCが出したときには、全然人気がなかった。 ただひとり、この「ミニ」をひとめみて熱狂的なファンになったのが、プリンス・オブ・ウエールズで、エバンジェリストとなって、友達の顔をみれば、きみ、乗ってみろよ、あんな面白いクルマはないぜ、とゆって奨めて歩いた結果が、そのあとに続くミニの長い興隆の歴史のおおもとであると信ぜられている。 このひとが当時狩りに愛用したクルマはディスカバリでレンジ・ローバーではなかったが、それは正面から一流ではかっこわるいな、というこのすべてにおいて趣味の良いひとの典型的な上流階級趣味があらわれている(^^)  ダイアナ妃は気の毒だったが、チャールズのような男にはもともとコーンウォール公爵夫人でなければならなかった、レディ・ダイでは無理であった、と思う人が多い由縁であると思う。 レンジ・ローバーはディスカバリと違って、もともとは十分な収入があるから買ってよい、というようなクルマではなくて、もっと下品で辛辣な価値観の体系によって出来たマーケットを念頭においてつくられたので、座席のコノリーにパイピングがあるかないか、皮のなめしが指定できるかどうか、そーゆーチョーバカな理由で値段が激しく異なるクルマだった。 いまのベントレー・コンティネンタルGT http://www.bentleymotors.com/models/new_continental_gt_speed/ と似ているかもしれません。 ニュージーランドはやたらとレンジローバーが走っている国で、アメリカ市場の2倍以上に設定された価格であるのに、ご苦労なこっちゃ、とわしは考える。 いまは、その頃とは(運営している会社も所有している会社も変わったので)異なるマーケットかもしれないがわしガキの頃家にやってきたおっちゃんが、アメリカのレンジローバー所有者の平均年収は50万ドルくらいと思うけど、と述べていたのを思い出す。 ニュージーランドでレンジローバーのディストリビューションをしているおっちゃんに訊くとニュージーランドのレンジローバー所有者の平均年収は2000万円がとこで、ほとんどの顧客がローンで買う。 しかも、その半分はローンの審査ではねられる、とゆっていたので大笑い(すみません)したことがあったが、さてそれを「夢」と呼ぶか「虚栄」と呼ぶかは、案外とそのひとがどんなふうに社会と向き合っているかについての自白になっているのではないかと考えることがある。 多分、若いひとがクルマを買わなくなり、あまつさえ、高いクルマを買う人間にむきだしの憎悪の言葉を投げつける日本の社会が正対している問題にも通じているのではないかと思います。 2 昨日、もじんさんというひととツイッタで話していたら、自分では夏の膝までのパンツのことをいうのだと思っていた「ショーツ」がもじん風にやや遠慮して述べれば「女性の下着」、英語でいえばニッカーズ、アメリカ人の言葉ではパンティ、であることを発見してローバイしてしまった。日本語をおぼえてからずっと「ショーツ」「ショーツ」と書くものすべて及び会話において連呼してきたからで、おもえば、わしは日本語を学習して以来、 「夏はたいていパンティをはいて過ごします。そっちのほうが趣味にかなっていますから」とオオマジメに述べていたことになる。 結婚する前にも、わしが会った日本人の誰も「うちの娘と会ってみませんか?」と遠回しにも述べるひとがいなかったわけである、としみじみと考えました。 みんな、わしのことを変態ガイジンだと思っていたのではなかろーか。 だいたい日本語を矯正するのは義理叔父の役割であって、ツイッタやなんかでも不眠症のひまつぶしに眺めていることが多いと思われて、「信じれる」とでも書こうものならチャット窓がいきなり開いて、「ぶわかもの、『信じられる』ぢゃ」とゆってくる。 高校生の頃クラブでかわいいねーちんと知り合いになって夜中に窓からこっそり忍び込んで、むふむふしていたら相手のおやじが突然ドアを開けて踏み込んできたときのような気持ちになります。 (そんな経験はないけど) (ほんとよ) … Continue reading

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