Daily Archives: September 14, 2014

英語から日本語へ、日本語から英語へ

Docketはいるかね?と言う。docket? ああ、receipt、あったほうがいいですのい、と、わし。 つまりdocketがいるんだね、とまたペトロステーションのインド移民の店員が繰り返すので、笑いだすのをこらえるのに苦労してしまった。 Docketは領収書のたいへん古い言い方で、いくら古い英語がたくさん流通しているニュージーランドでも、さすがにもう使われない。 ところがインドからの移民の人には、この単語を使いたがる人が多くて、観察していると、ペダンティックな人が多い。 どうもreceiptよりもdocketのほうが高級な言い方だと思っているようで、へえ、そんなものか、と思う。 インドの人は日本の人と同じように「知識誇り」をするところがあるので、「高級な語彙」を知っていると自分が偉くなったような気がするもののよーでした。 福島第一発電所の事故のあと一見して科学の素養も基礎的訓練もない、せいぜい学部卒くらいであるらしい人たちが、科学用語をふりまわしてみたり、「物理屋」や「生物屋」は、と隠語めいた言葉で述べていたりして、見ていても、なにがなし痛ましい感じがしたが、インドの社会にも同じような傷口が開いているようで、英語の話に戻して言えばつまりは、「いまどき英語でHow are you?なんて言わない。そんなもの教えている奴はバカ」「アメリカ人に聞けばわかるがAfrican Americanなんて、アメリカで言う人間いない。英語がわかってもいないのに知ったかぶりするバカに注意」 と得意の「バカ攻撃」と一緒に何百というRTがついてtwitterで流れてきていたのと同じで、つまりは自分の傷がどれほど疼いているかの表明なのでしょう。 あるいはPonsonbyの街角でアクセントからして紛れもないイギリス人がpreponeという単語を使ってるのを聞いて、ぶっくらこいてしまう。 「prepone」は日本語に訳せば「前倒しにする」という意味のインド英語でイギリス人が使うのを聞くのは、それが初めてだった。 もう少しややこしい例を挙げると I’m so tired. と I’m very tired. というふたつの文は同じ意味だが微妙に異なる。 どう異なるかというと、I’m so tiredは実は、そのあとにthat I’m sleepyというようなclauseが続くことが(実際には言われなくても)期待されている。 I’m so tired that I’m sleepy. の後半が省略されたのがI’m so tired.という文の、おおげさに言えば、正体で、そもそもの始めから一個の恬として独立した文である I’m very tired. とは異なっている。 書いていても、このくらいの微妙な差の話になると、その辺に転がっている無学な(←言ってしまった)英語人に聞いてみて、「えええええー!ネイティブに聞いてみたけど、そんなことないって言ってましたよおおお」という、おなじみの下品を極める声が聞こえてきそうな気がするが、so … Continue reading

Posted in Uncategorized | 1 Comment