The cracked code_1

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日本語人と同じ地面に立って世界を眺めてみたらどんな景色が見えるだろう?、ということがぼくの興味だった。
うぬぼれてるなあー、と言われるに決まってるが、ぼくは日本人の頭になりきって考えることが出来るていどには日本語に熟達している。

相手が自分が賢いと思い込んでいるだけで自明な程度に頭が悪い場合に、気が遠くなるほどの長い間「言いたいだけ言わせておく」のはイギリス人に限らず、ある種類の欧州人がよく使う方法だが、「言わせておく」期間にぼくをニセガイジンだと「証明」してみせた日本人たちは、厳格すぎたかも知れない自分へのルールを取り外して突然英語を話しだした相手を見て恐慌に陥ってしまって、あちこちで笑いものになって気の毒だったが、ぼくのほうは彼らは彼らが予期しないやりかたで「バカよけ」の盾になってくれた点で感謝している。
皮肉で述べているのではなくて、とても手間が省けた。

でも、もうさすがに飽きてしまった。
これからは、日本語人と同じ地面に立つのは(たいへんなので)やめて趣味に返って、好きなときに好きなように話しかけたり、ブログを書いて、わがままぶりを発揮して、自分の興味だけで日本語を続けたい。

「好きなように」には今度は自分の話もするということも含まれている。
今度は「最大公約数」ぽい「日本人」でなくて、日本語を通じて知り合った友達たちに話しかけることに決めたからで、josicoはんやイルリメさんやもじんどん…という友達が対象なので、これまで本名はもちろん、さまざまな話を聴かせてくれた友達たちにガメ・オベールという名前のチョーへんてこな友達の話はしないですませてきてしまったが、なんだか気がとがめてきたので、ちょっとくらいばらしてもいいか、というか、ばらさないといけないのでわ、という気がしてきたということでもある。

たとえば、ぼくが、新興宗教のトレーニングキャンプに加わったとして、初めの自己紹介をどんなふうにすればいいだろう?
むかしHermes Trism   @hermes_trism が、ぼくを紹介しようとして、
「在NZイギリス人投資家の日本語ブログ」と定義したときに、「もうこの紹介だけで、なんだか、すごく『あれ』だよね」と、ふたりで声を殺して笑いあったが、チョーなんだか『あれ』な大庭亀夫の紹介をしているHermes Trism 自身が、「スコットランド人科学者の日本人より達者な日本語ツイート」を書いている、もっと『あれ』な人なのである。

あんまり書くと怒るが、「もじんどん」 @mojin の正体は欧州某所で外宇宙を見つめることを仕事にしている天文学者で、子供向けSFの設定みたいな人で、肝腎なところになるといつも「おお!お昼ご飯をつくらなきゃ」とゆって逃げていってしまうすべりひゆ @portulaca01 はイタリア語で思考するほうが日本語で思考するよりもずっとうまく行くことが多い『あれ』なひとで、つまりは、なんだか『あれ』な人の塊が日本語のTLを形成しているひとびとで、くだらない人間たちがしつこくつきまとって、みなをうんざりさせなければ、日本の人が「いままで見たことがなかった新しいもの」を見られた可能性はあると思う。

でも薄汚い言葉でつきまとって、そういうサークルを誰にでも見える「可視」の場所から、限られたメンバーだけの「不可視」の場所に追いやってしまうのは、どうやら、日本語世界の宿命であるようで、いまは「考えがあまかった」とお互いを笑う以外にはない、というふうに皆が感じている。
日本の人は、ほんとうは「自由に議論が行われる場所」など欲していないのだと思う。
そうでなければ、あんなフーリガンなみの「リベラル」をのさばらせておくわけはないだろう。

ある発言でびっくりしてフォーラムに加わってもらったJさんという人などは、まるでふだんのツイッタでは「バカを装っている人」のようで、同じ日本語で書かれているというのにツイッタとフォーラムでは別の人間であるよーです。
最後のお節介だと思うが、あんまり考えてみなくても、集団サディストが猛威を奮う日本語世界でだけ特徴的なこういうことどもは、ふつーに考えて、日本語文明全体にとって、ものすごいマイナスなのではなかろーか。
なぜ、これほどの異常な事態を放置しているのだろう、と不思議な気がする。
どうして自分がくつろいでいる居間に突然土足であがりこんで糞尿をぶちまけていくようなことをする彼らを日本人は許しておくのだろう?

日本語の世界へはいりこんでいるときの自分の気持ちと英語/仏語の家へ戻って暮らしているときの自分の気持ちの違いは、実は、いまでもちゃんと判ってない。
なにかが決定的に異なっているのに、日本語でうまく言えない。

意外と物質的なことだろうか、と考えてみたこともある。
「そんなこというのは酷い」と思うかも知れないが、ぼくは子供のときに日本にいたときから日本の人が豊かだと思ったことはない。
理由は難しいことではなくて、しばらく日本に住んでいるあいだに、たとえば「食器洗い機」がないことに気がついた、というようなチョー単純なことです。

ニュージーランドの30代の中小企業のカチョーさん、というような人の生活を考えてみると、
彼は、多分、オークランドの世田谷に住んでいて、子供がふたりいて、だいたい敷地が200坪くらいで、寝室が5つある家に住んでいるはずである。
寝室の他に2DKという、Dのダイニングと2LDKのLであるラウンジがある。
午後5時少し前に「NZ世田谷」で最も一般的なクルマであるBMWで家にたどりつくと電動ゲートを開けて、これも電動のガレージドアをクルマのなかからコントロールを使って開ける。

冷蔵庫を開けて白ワインを飲みながら、奥さんが帰ってくるまでの30分でつくれる料理を考える。
ホームサーバーは普通なので、少しテクノロジーに興味がある人ならば、タッチパネルか、そうでなければジーンズのポケットにはいっているメモリで音量で好みのプレイリストの曲が次次にかかる。

いいとしこいてAriana Grandeの最新の曲にあわせて巨体を揺すらせながら「ケララ風揚げ豆腐カレー」をつくっている。

週末にはベビーシッターを頼んで、ぬはははは、と思いながら、モダンダンシングのあとで埠頭のヒルトンに泊まってエッチしちゃうもんねー、と思いながらカレーをつくっているのだと思われる。
オークランドの、ふつーの夫の姿です。

「もう聞き飽きた」という人がいるのかも知れないが、日本の人の生活を振り返って思い出してみると、兵営のひとのようで、日本人の集団が「自由主義社会」にたどりつくためには、どうしても、どんなくだらないことにおいてでも、「個人の生活」を成立させるほかには道はない。

「今日は女房とデートなので、5時には会社でないとならないので、これから、その仕事やるの無理っすよ」と言えない社会は、ほぼ必然的に武張った全体主義に陥って世界のなかでの害悪と化するのは歴史が教えている。

ぼくはふつうの人よりもずっとはやく大学教育を終えた。
そのうえ、ときどき放浪するくせがあったのに社会から放逐されなかった。
(身体が年齢の割におおきかったのはラッキーだったが)別に特別頭がよかったわけではなくて、ぼくが住んでいる社会ではふつーのことです。
それがなぜ日本では出来ないかを考えると、やはり日本の人の悪い癖、「全体から個を見る」癖がぬけないからでしょう。
いつか、ツイッタで眺めていたら「子供をうまない人間は共同体からみれば非生産的である」と述べている(インターネットの世界では有名な)人がいて、この人らしい公然たる「考える能力の欠如」に不愉快になったことがあったが、正直に述べて、日本の人には、こういう、くだらないのを通り越して反社会的な発言をうっかり聞き逃してしまうところがあると思う。
観念的な理屈の遊びにばかりとらわれるからです。

ぼくはきみが火星人だろうが日本人だろうが、まちがっているものはまちがっているのさ、と言うだろう。
そうして、きみは盛大に腹を立てるだろう。
でも、それはきみとぼくのあいだに、依然として紐帯が存在する証左なのではなかろうか。

何年か前に、ifgのゲーム画面を前にして、真剣に「人間の自由とはなにか?」を論じあった夜は、もう帰ってこないかもしれないけど。

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5 Responses to The cracked code_1

  1. brainseceartdubh says:

    英語と日本語を比べてみると、前者の方が心が平静な感じがする。後者は確かに習熟度的には前者より上なのに、なんか不安。その不安のもとはあの社会に引き摺り戻されそうという不安だと最近思う。「自由」を個人のわがままとしか取れない社会や文化なのだなあと。

  2. momococoro says:

    Hi James.

    I’m 28years old Japanese, pregnant, heeding what foreigner says about Japan to protect my child. I will embark on the lifeboat.

  3. momococoro says:

    Oops I can’t post my comment in Japanese.
    Was it too long? Anyway,I enjoy your blog (especially about your lovely Moni-san story). For me, your blog is one of my lifeboat.

    I think Japanese society members are same as “Adult Child” .
    (carries a double meaning: the Adult who is trapped in the fears and reactions of a Child, and the Child who was forced to be an Adult without going through the natural stages that would result in a healthy Adult.)

    Clearly, most japanese dads are workaholic. They are almost slave. Their minds are not healthy…
    I don’t want to make my children slave.

  4. ken says:

    貧乏だから心が荒れている、心が荒れているから貧乏になる。
    どこか君と僕は似ているから、つい同じだと思ってしまって違いにびっくりする。
    君と僕の狭間には昏い深淵にまで至る溝がある。
    君は豊かかもしれないが、こちらはあいにく死者の息に捕われている身だ。
    こちらの世界には来ない方が良い、何せ善も恋愛も神も無い世界なのだから。

  5. snowpomander says:

     2016年4月3日。豊かさ貧しさは今の瞬間を切り口として見たその人間のスペックで判断している。一般論的レトリック、日本人になって考えるとそうなる。

     ラミュエラの真ん中にある優雅な老後施設にはマオリやブラックkiwiの滞在者は居ないだろうと推測出来る。従業員は嘗ての「ビンボーで幸せな国だった」人々でバックヤードやギャベッジ裏で働いてるとこれも推測できる。世俗に馴染んだ人々はこの世に生まれたばかりの赤子のように貧困を知らない無垢の幸せさを漂わせた人に会うと、「おこぼれの幸せ」を楽しむことができる。春のツバメのようにやってくる豊かさの香る客人達。つかの間の無垢の綾の時間が自分の貧しき庵の軒下に訪れたことを愛でる、そして彼らが立ち去るとまた次の春に来ることを願うのだ。フランス革命では恭しく使えていた民がそのツバメたちをギロチンに掛けた。

     どれだけ多くの「お金好きで幸せ」な人々が遠くはなれた大陸や島の幸せなビンボー人を踏みにじって来ただろうか。お金というがんじがらめの底引き網で引っこ抜かれた彼らの土地には白い顔の入植者が裁判所と銀行と教会を建てたのではないか。ゲームオーヴァーさせた人々や国々の経済捕囚の上で踊るのはフン族やアッチラとは限らない。後だしジャンケンで上陸し建国して飽きると奴隷を売り飛ばすようにして次の市場へと移って行く、それは富裕のミラーボールには映らない足下の礎を砕いているのと同じではないのか。ミダス王が黄金の流砂に脚を掬われたときに魂という純金の娘が強欲さに終焉の引導を授けるのではないかしら。

     還元しない豊かさは巨大であればあるほど、酒と薔薇の日々を享受しながら腐酒拝金の苦界を作り出す。歴史を振り返れば、時と場所の違いこそあれど幾多の国で人々が同族殺しを繰り返しながら歩んで来た同じ欲望だということだ。
     皿洗い機や電子調理器に興味が無い人々もいる。合成洗剤や電磁波の害を知っている人にとっては百害あっての便利幻想に過ぎない。

     個人や企業や国家をゲームオーヴァーさせるテクニックが地球丸ごとの不毛世界ゲームの終焉に使えるのではないかな。地球の北半球と南半球は赤道を挟んで閉鎖環境を共有している。人はその中で最善をつくすはずだった・・・なんてことを石盤CDに残すのかもしれないが。

     日本は世界の終焉過程をコンパクトに早回しで4コマ漫画のように反映してると私は思っている。宇宙的地球人に向かう人類の脱皮エクソダス。これ、ガメさんたちのお陰で早まりますね。

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