知性について_1

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中国人の友達とふたりで、「インダストリー禅」というオークランドでは有名な日本料理屋へ行った。
この友達は、なんだかほんとうは地球の人ではなくて、外銀河のどっかから来たのではないかと周りの人が真剣に噂するほど頭の良い友達で、当然アメリカで就職するのだとおもったら、中国へ戻ってしまった。
理由を聞くと「毛沢東のファンなんだよ、おれは」という。
虐殺者だと悪口を言うやつがたくさんいて、そして、それはほんとうだが、
彼がいなければ中国なんて国はなかったのも事実だからな。

ステーキを頼むと、ガメは、こんなところに来てまでステーキなのか、と笑う。
本人は鮨を頼んで、うまいな、ここのは、と不思議がっています。
いつかニュージーランドに来たときに魚市場を見たが、酷いものだった。
目が赤い魚ばっかりで、市場に入ったとたんに、ぷううーんと魚の臭いがする。
魚の臭いがする市場や鮨屋はダメだって、きみに教わったんじゃなかったっけ?

ところで日本料理は世界じゅうで有名だが、これは不思議な料理だよな。
材料の流通と鮮度の維持システムにすべてがかかっていて、日本料理で最も旨い鮨や刺身は、なんのことはない、ただ切ってあるだけだ。
ところで、日本人はシステムをつくるのが苦手で、戦争もロジスティックがダメなので負けたが、食べ物の流通は天才だ。
冷凍流通はどこでもあるが、冷蔵流通がちゃんとやれるのは日本だけだろう。
たしか、このニュージーランドからも冷蔵肉が日本に運ばれているのではなかったっけ?

聴いていて、いろいろ間違っておるな、と思う。
「ただ切るだけ」というが、切る方向は、やってみると判るが、ものすごく難しい。
外国人向けの鮨スクールにモニとふたりで行ったが、やたら包丁をふりまわしながら大きな身振りで話すので、危ないったらありゃしないアメリカ人の女の人や、ぼくが切ったものと、講師である「大将」が切ったものでは、同じマグロの柵なのに、全然味が違うので驚いた。

だいいち日本料理で最高なのは鮨だというのは誤解で、吹き寄せや茶碗蒸し、土瓶蒸し、鮭や鱒の照り焼きに、同族のガンモドキとは似ても似つかぬ上品なスープに浸かって鎮座している飛竜頭(ひろうす)、手の込んだ料理が本来の日本料理で、鮨などは今できの、屋台料理にすぎない。

では、別にけんかではなく、議論ですらなくて、ちょうどトリビアの盤を囲んで楽しむ夜とおなじなのだから、蘊蓄をかたむけるかというと、どうにもめんどくさいので黙っている。

子供のときからで、いちどなどは友達のカンニングの濡れ衣を着せられて、学校から追い出されそうになったことがあったが、そのときも、億劫なので黙っていた。

詳しいことを述べても仕方がないので言わないが、オベンキョーの世界でもおなじようなことがあって、まだなりたてのホヤホヤだったオベンキョー人の頃に、講師が間違いを指摘して、このひとは糾弾中毒というか、アカデミアの世界で下積みが長い人にありがちな、すさまじい攻撃性で、ぼくの間違いをあちこちで説いてまわった。
若い無名な人間の書いたものを攻撃するというのは、ぼくのいたところでは極めて稀で異常なことで、いまでもどういう動機から、そういう行動に走ったか判らないが、ぼくは彼が間違っているのを初めから知っていた。
3年くらい立ってから、友達が、あのときはたいへんだったね、と友達が述べて、しかし、あっさり謝ってしまえばよかったじゃない、というので、その夜は機嫌がよかったぼくは、引き出しから彼の間違いを証明する紙束をとって渡すと、友達は感心してくれるどころか青ざめてしまって、ガメは恐ろしい奴だな、とまで言われた。
そのあと噂はパッと広まって、ぼくを3年にわたって攻撃していた講師は学校にいられなくなってしまったが、同時に、ガメはひどくヘンな奴だ、という、よからぬ定評もできてしまった。

自分のことを考えると、ナマケモノなのであるとおもう。
日常、必要最小限のことしかやらないし、いつだったか体が動かないところまでいってしまったタイプIの糖尿病患者の手記を読んでいたら、自分の生活と驚くほどよく似ていたので笑ってしまったことがある。
ときどき狂ったように運動するところは違うが、そのほかは、寝転がったままで本を読み、MBPを胸の上にクッションを添えてひろげ、ツイッタで、だらだらと午後を過ごしたり、PCゲームまでわざわざコードレスのコントローラを買ってきて、遙かに離れたカウチから操作して遊ぶところまで、寝たきりの人です。

20代の後半までは、人に言っても信じてもらえない数の本を読んだが、そのうちに、だんだんこれは毒だな、と考えるようになった。
読むという行為は、そのあいだ手が動いていないことが問題で、ページをめくりながら他人の言葉を吸収ばかりしていると、頭が悪くなるものであるらしい。
数学の本は健全で、天井をノート代わりに眺めながら読み進んでも、やはりときどきは起き上がって紙にペンで書いてみないわけにはいかなくて、手が動くと、自分の、懐かしい理性がもどってくる感じがする。

あるいは生物や医学の本であっても、自分で細胞なら細胞の形態をスケッチしながら読む習慣なので、病的な毒が全身にまわってしまうことはない。

要は手を動かさない読書などは、むだで、哲学書を読もうが、政治の本を読もうが、なんとなく自分が賢くなったような気がするだけで、児戯に類する、というか、行為として、知性とはあまり関係がないようです。

そういうことは書くほうの人にも言えて、言語によらず一流の研究者はツイッタでかっこいいことを言うのが苦手な人が多くて、というのは瞬発力のある機知を欠いていて、年がら年中、お布団の暗闇のなかで怯える小さい子供のように「世界の終末」に怯えていたり、「神の国は近づいた」を思い起こさせるツイートを繰り返していたりする。
ピントがずれて、バランスを欠いていて、「こんな人だとはおもわなかった」と本人のあずかり知らぬところで、ヒソヒソと囁かれていたりして、見ていて気の毒だが、知的生産性のある知性とは、本来そういうもので、
小さなバランスがある知性などは、せいぜい優秀な学部学生のものにしかすぎないのは、学部を卒業する頃には、みなが理解していることだと思います。

文章でいうと、そういうバランスだけで小さなまとまりを持った知性の持ち主が書いたものは、長い文章を書くと、文章の呼吸が全体の本の量とつりあっていなくて、単調な繰り返しとリズムに陥っていて、意図せずに、彼/彼女の頭のなかで起きている一周期がたいへんに短い、したがって深みに届かない浅い思考を繰り返しているのがわかってしまう。
当意即妙な受け答えが出来る人は、たいていの場合、あんまりたいした知性の持ち主でないのは、どうやら、そういう仕組みであるように見えます。

書いていておなかが空いてきたので、これも続き物にしてしまおう、と考えるが、情報科学についての見方を教わるのに、最も頼りにしている友達は、子供のとき、当時の「知恵遅れ学級」にいれられて、なぜそうなったかというとIQテストの結果が70に満たなかった。
そんなことがあるんですか?
と聞くと、あれってさあ、無茶苦茶あがるんだよね、頭がわああああーとなって、パニックで、と言う。
もっともIQテストの結果だけではなくて、面談でも立派に頭がわるそーに見えたそうで、相手の言うことをちゃんと理解できなかったり、述べ立てることが奇妙だったりしたので、教師の衆目は一致して、知恵遅れということにされてしまった。

仕方がないので、授業時間ちゅうに自分で勝手に数学を勉強していたら、それを、こっそり後ろから眺めていた女の先生が、どうもこの子は知恵後れどころか、頭の働きがよいのではないか、と考えて、大学の専門家のところへつれていかれて、実は高知能児童だということが判明した。

知能には社会性ということが含まれるが、社会そのものが変容するので、知能のがわの定義も変容するということはあって、20世紀型の「正常人」の秀才は、21世紀ではすでに無用の人になりつつあるのではないかということを前に書いた。

「アスペルガー人とゲーマーズ」

https://gamayauber1001.wordpress.com/2014/10/09/asperger_gamers/

いま振り返って考えてみると、周り全体が沸き返るように自分を非難しはじめても、反論というようなことはめんどくさくて、からかいの言葉を述べて、日本語ネットの言葉でいう「炎上」の火に油をそそぐようなことをして恬淡としているのは、モラルの違いではなくて、つまりは「ヘンな人」なのだと自分でも判るようになったが、自分を人並みに変えるというような器用を極めることは出来ないので、いったいヘンな知性というのはどうなっているんだ、ということを歴史上の人物に例を借りて、映画で話題になったアラン・チューリングやアイザック・ニュートン、ミシェル・ド・モンテーニュというような誰でも知っていそうな人を引き合いに調べていこうと思っています。

いつものことで、ほかの続き物と並行で、2を書く頃には読むほうも書くほうも1がどんな話だったかもう忘れていて、要領を得ないが、このブログはゲームブログだった昔から、さっぱり要領をえないブログなので、
「そんなもんだろ」と思って読んでもらうのがいちばん良い。

ゴールデンウィークなので、勘弁するよーに。

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