冬のカリフォルニア

dsc02467

予定を変更して慌てて帰ってきたので、風邪をひいてしまった。
もう慌てて帰ってきた用事は終わったので寝ていればいいわけだが、カリフォルニアで買ったおもちゃがいろいろありすぎて、ごそごそとベッドから出ては遊んでいてモニさんに怒られている。

むかしはニューヨークやロサンジェルスに行くことには、もっと楽しみがおおきかった。
マンハッタンに着くと、まっすぐに、たしか46th Street and Fifth Avenue
にあったHMVに出かけた。
このHMVの地下にスペイン語音楽のおおきなコーナーがあって、ミゲル・ボセやバチャータの初めてのCDは、たしか、ここで買ったのだった。
新しいもの、見たことのないものの宝庫で、1990年代までは、アメリカに行かなければ異文化のものはなかなか手に入らなかったし、連合王国やニュージーランドの生活は、真っ白で、英語のアクセントひとつとってもお決まりのアクセントで、ずいぶん退屈な生活だった。
あるいはオレンジカウンティに着くと、まっすぐにFry’sへ行く。
秋葉原にもないような、面白いマザーボードや、ヘンテコな外付け周辺機器(例:100連装CDチェンジャー)があったからで、むかしからPCオタクのわしにとってはパラダイスな店だった。

いまは例えばSpotifyがある。Spotifyがあって、例えばスペイン語人の友達に頼めば、自分の店で使っている音楽のプレイリストを、そのままごそっと送ってくれます。
あるいはフォローしている友達が毎日作り変えているプレイリストをなぞって聴いていゆくことも出来る。

ゲームならばsteamがある。
本はkindleがあって、テレビさえhuluやなんかがあって、アメリカの銀行が発行したクレジットカードがあれば、アメリカの「地上波」ネットワークがそのまま観られる。
Huluで言えば、わざとTVコマーシャル付きの格安プランにしておけば、アメリカの企業のTVコマーシャルも付いてきて「おお。シチズンのiOS対応腕時計がMacy’sで30%引きではないか。ずええったいにシドニーとかで買ってやんない」とつぶやく。

Bed Bath & Beyondのような店もニュージーランドにもシドニーにもあって、佐久平の駅前と那覇の新開地の駅前と照応しているというか、英語町は、どこに行っても似通ってきて、だんだんマンハッタンのような町の魅力が薄まってゆくようでもある。

それでも価格の面ではおおきな差があって、なにしろアメリカという国は、なんでもかんでも安い国なので、Thanksgivingに出かけて毎日買い物をしくるって「いえーい」をするが、有名ブランド安物が大好きなわしとは異なって、モニさんなどは、ほんとうは既製服などはあんまり好きでないので、一緒に買い物を楽しんではくれるが、特にコーフンしているわけではないのは、夫をやっていればすぐに判る。

でも、旅行って楽しいんだよね、と、やはり思う。
理由は、「いつもと違う毎日」だからでしょう。
今回はInfiniti QX80
http://www.infinitiusa.com/suv/qx80
というクルマが面白かった。
アメリカ市場向けっぽい、ぶっかぶかなクルマで、5.6リッターの400馬力V8エンジンで、のおんびり走る。
日産の例の技術で、駐車するときは直上から見下ろしたビデオを観ながら駐車できるのでチョー便利。
ドアは自動で、ういーんういーんと開きます。
モニさんとふたりでシドニーのほうで、このクルマを買って、まんなかのシートボックスに冷蔵庫つけちゃうといいな、と話した。
いま見るとカタログには出ていないが、ランドクルーザーにもオプションであったので、やっぱり、あるのではないかしら。

部屋も、どの部屋の電気スタンドにも2000mAのUSBx2と充電アダプタがつけられるパワーポイントがついていて、なんちゅう良い考え、と感心する。
こっちは家でも工事して壁の高い所につけてあるが、パワーポイントが床の近くから高さ1mくらいの所に引っ越しているのも合理的であると思われる。

そして、ひと!
銀行でも、レストランでも、モールの店でも、マンハッタン人やダラス人も相当にひとなつこいが、南カリフォルニア人は桁外れで、ウエルスファーゴのような銀行で、テラーの人々が集まってきてニュージーランドのことを聞き始めたのには笑ってしまった。
良い国の人はどこでもそうだが、都会でも、善意がむきだしで、まるで田舎のおっちゃんやおばちゃんたちのようです。

どうだろう。
例えばイギリス人やニュージーランド人やオーストラリア人も、もちろん親切だが、外国から来た人や異文化の人には特に親切なところがやはりあって、近所や職場や、自分達だけの世界になると、例えばニュージーランド人ならば、意地悪があって、鞘当てがある。
マジメだが底意地が悪いところがある、というような評は、外国人が何年住んでも見えないところにあって、同族意識というか、そういう狭い連帯のなかで初めて姿をあらわすネガティブな面かも知れないと思うことがあるが、カリフォルニアでもおなじではなかろーか。

旅行者には、そんなことは見えないので、ただただ楽しい毎日で、そーゆーことが、多分、旅行ちゅうの毎日を愉快なものに変えているのではないか。

少しは、なにかあるかなあー、と思ったトランプとトランプと共にあらわれた白人優越主義や有色人への嫌がらせは、かけらも目撃しなかった。
「そりゃ、あんたが白いからでしょう」と言う人がいそうだが、そういうことではなくて、においがしないというか、カリフォルニアは相変わらずカリフォルニアで、ラティノの人もアジアの人も、自分がやりたいように暮らしていて、お互いに接点があまりないというか、説明するのが難しいが、そういうところが混ぜこぜ型のオークランドのような町とも少し異なって、それぞれの文化の人が、セグメントをつくって、モザイク状に勝手に暮らしている感じでした。
カリフォルニアは、もともとはたいへん保守的な州で、そこにたどりついた日本からの移民は、とても苦労した。
激しい敵意のなかで、努力してつみあげた小さな資本で開いたスモールビジネスを、まるごと取り上げられ、収容所に放り込まれて、戦争が終わってやっと解放されて辿り着いた我が家は、窓を石で割られ、壁にはおおきく「国に帰れ。ここはジャップのいる所じゃない」とペンキで大書されたりにしていたのは、多く、画像が残っている。

太平洋に面している、というのはたいしたことで、だんだんアジア人とラティノ人を中心とした多文化の州に変わって、それにつれて、州の風土自体がリベラルになっていった。
トランプみたいなものは、多分、見かけることがないだろうと予断をもって出かけたのは、カリフォルニアがそういうわけで、リベラルが多いblue stateだという理由もあります。

今回は、新しい発見は、「メキシコ料理がめちゃめちゃおいしくなっている」ことだった。
個人の口座で、ひさしぶりにクレジットカードを復活させるために立ち寄った銀行の行員が、たまたまメキシコ系の人で、本人が生まれたのはカリフォルニアだったが、やはり墨飯は墨屋、「祖母は、1ヶ月に二回はメキシコに行くのよ」と笑っていたその人は、オレンジ郡のメキシコ料理屋に詳しくて、josicoはんも述べていたロードサイドのカートはもちろん、フィッシュタコのレストランやカルニタスのタコスやトスターダ、メキシカン・フィッシュスープ、おいしい店の長大なリストをつくってくれて、おなじチェーンの支店間の違いまで懇切に教えてくれる。

泊まっていたホテルのレストランで朝食を食べながら、「昨日は、どこに行きました?」と言うウエイトレスの人に、その話をしたら、あ、わたしも自分が好きなレストランを教えたい、と言い出して、シェフも、終いにはマネージャーまで動員して、みなでレストランやテキーラバーのリストをつくってくれる。
バー、って、カリフォルニアはゼロトラレンスじゃなかったっけ?と訊くと、ふっふっふ、一杯まで、とにやりとして見せて、まわりの皆も、ふっふっふの輪をつくっている。

カリフォルニア人側が今回もストレッチリムジンやヘリコプターを用意してくれたが、あんまり世話にならなくてよかったなあーと思う。
自分で運転して、通りで降りて、歩いて、行列にならんで、地元の人達と、みんなできゃあきゃあ良いながら一日を過ごすのでなければ、旅行の楽しみなんてなくなってしまう。

大時代な言葉でいうと、世界には暗雲が立ちこめている。
日本のようなヘリッコの国にいると見えにくいが、今回、眼前に迫っているのは、神様に「1930年代のことをおぼえているかい?」と聞いてみたくなるような、やばいx10な暗雲です。
わしは、そのことを、主にいちばん奥行き深く理解できるはずのUK人たちとのやりとりを通して知っている。
ガメ、帰ってこないか?という。
事態が深刻だからでしょう。

ロンドンに戻って、HQから世界を見渡すという方法ももちろんあるが、わしは、mobileであるほうが今回は良いと思っている。
意外なことに父親も真っ先に同意している。

世界は正念場を迎えつつあるのだなあーと思うと緊張するが、緊張していても仕方がないので、
「アレクサ、ジャズが聴きたいんだけど」と述べて、ワインを飲みながら、R2D2とホールで競走している小さな人々を眺めている。

こうやって「誰にも見えない言葉」で日本語のお友達とヒソヒソ話しをしながら、作戦を立てていくのが、最もよいのでわ、と考えています。

ほんでわ。
(またね)

Advertisements

About gamayauber1001

ver.6 https://leftlane.xyz もあるよ
This entry was posted in Uncategorized. Bookmark the permalink.

コメントをここに書いてね書いてね

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out / Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out / Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out / Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out / Change )

Connecting to %s